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スリランカの人気国立公園(ジープサファリマニュアル)


現在スリランカには3つの海洋公園を含む26の国立公園があり、そのうち13か所でジープサファリが楽しめます(開園時期が限定の箇所あり)。

今回はジープサファリで人気の国立公園について紹介します。余談でボートサファリホエールウォッチングについても触れています。国立公園の入園料についてはスリランカの国立公園の入園料の仕組み(←クリックすると該当記事にリンクします)の記事も併せてご覧ください。

バードウォッチングを目的にしている場合、時期や見たい鳥の種類によってお勧めする場所が全く異なります。バードウォッチングで渡航を計画されている方は、お気軽にご質問ください。

【記事概要】
◆人気国立公園紹介
1.ヤーラ国立公園(+ウダワラワ国立公園&近隣公園)
2.ミンネリヤ国立公園(+カウドゥッラ国立公園、フルルエコパーク)
3.ウィルパット国立公園
◆各国立公園のベストシーズンについて
◆サファリにあったらいい持ち物
◆サファリのトイレ事情
◆ゴミの持ち帰り
◆(番外編)ガルオヤ国立公園
◆(番外編)ホエール&ドルフィンウォッチング

1.ヤーラ国立公園(Yala National Park)
スリランカの南東にある公園で、スリランカで2番目に大きい国立公園です。
ブロックが5つに分かれていて、3つのエントランスからそれぞれ行けるブロックは限定されます(下記地図参照)。またブロック4は現在一般には開放されていません。ウィルパット国立公園と並んでスリランカで最初に国立公園認定された公園で、年間で一番の訪問者数を誇ります。
●ヤーラ国立公園の3つのエントランスと主な宿泊エリア
1:Palatupana(パラチュパーナ)エントランス:ブロック1,2にアクセス可能
2:Katagamuwa(カタガムワ)エントランス:ブロック1,2にアクセス可能
3:Galge(ガルゲ)エントランス:ブロック3,5にアクセス可能

ヤーラが人気の理由はスリランカのビック5といわれる哺乳類のうち3種(ゾウ、ヒョウ、ナマケグマ)が見られる公園だからです。特にヒョウの遭遇率の高さに定評があります。
ナマケグマは夜に活動し、日中はあなぐらなどで休んでいることが多いため遭遇しにくい動物ですが、5,6月頃のPaluの木の結実期には日中にもよく活動しているため、頻繁に遭遇することができます。
ゾウに関しては訪問時期により遭遇率が異なります。特に乾季にはウダワラウェの方に移動しているグループが多いため、見られて1,2個体という時もあります(それでも夕刻に近づくほど複数個体での遭遇率は高くなります)。

補足)ゾウが目的の場合は、ヤーラより約1.5時間(約80km)ほどの距離にあるウダワラワ国立公園(Udawalawa NP)をおすすめします
こちらの公園はゾウの生息数が多く約250頭が生息(定住)しているといわれています。そのため通年でゾウを見ることができます。また乾季には周辺の地域からもゾウが移動してきます。
ウダワラワ国立公園の隣にはエレファントトランジットホームがあります。トランジットホームは怪我をしたり、離乳前に母ゾウとはぐれたり死別したりした個体を保護している場所です。ピンナワラ象の孤児院と異なり、ここは野生復帰を目的とした施設のため、健康な個体はウダワラウェ国立公園の一角の保護区域に放しており、ミルクの時間のみこの施設に呼び寄せて授乳し、授乳が終わるとまた公園に放して野生に馴らしています。一般客が観覧できる授乳時間は9時/12時/15時/18時の4回です。
↓エレファントトランジットホーム


ヤーラ国立公園は、動物との遭遇率も高く人気の公園でもありますが欠点もあります。
1. 位置が遠い※現在は解消されています→追記参照
本文最後にマップをのせていますが、シギリヤロックなどの世界遺産からは離れた位置にあります。空港からは約6時間世界遺産ゴール旧市街からは約3時間半かかります。そのため、旅行日数が3泊や4泊で、シギリヤ方面の観光に重点を置く場合は日程的にヤーラを組み込むことが難しくなります。
※追記)2020年2/23に南部高速道路(E01)のマータラ~ハンバントタ間が開通しました。
ハンバントタからヤーラは1時間弱となります。
E01は、空港にアクセスするコロンボ・カトナヤケ高速道(E03)と、コロンボ外環道(E02)を介して直結しています。
そのため、空港からヤーラの入り口となるハンバントタまで高速道で行くことができます。それにより、現在は空港からは高速道を利用して約4時間、コロンボからは約3.5時間で行けるようになっています!!

2. ジープ渋滞
スリランカの国立公園で年間1位の訪問者数を誇るこの公園、多くの訪問客が訪れます。そこで発生するのがジープ渋滞。ピーク時や週末はエントランスにジープが並び公園内に入るまでに時間がかかります。ヤーラ国立公園のウェブサイトでは毎日の入場ジープ数や、渋滞情報が掲載されるほどです。
自分の乗るジープ以外がヒョウなどの大物を見つけた場合、ジープ仲間同士で連絡が入り皆その場に移動しますが最初に見つけたジープ、すぐに駆け付けたジープが優先で観察するため、順番が回ってくる頃には姿が見えないこともあります。そのため、ヒョウなどは自分の乗ったジープが最初に見つけた場合でないと、しっかりと姿を見ることができません

入園者の少ないブロック
通常多くの人が訪れるのがブロック1,2にアクセスできるPalatupanaエントランス。
ブロック3と5にアクセスできるGalgeエントランス(ブロック3とブロック5は行き来はできません)は訪問者数も少なく狙い目の場所でもあります。特にブロック5はヒョウの目撃件数が多い場所でもありますが、ブロック1,2に比べると敷地内が狭いため何度も同じ場所を回ることになります。

さらに、Galgeエントランスはカタラガマ(Kataragama)をさらに18kmほど北上したところにあり(Tissamaharamaからは約38km)、滞在するホテルの場所によってはアクセスに時間がかかります(Cinnamon Wild Yala, Jetwing YalaなどPalatupanaエントランスに近いホテルからだと約55km離れています(移動に1時間以上)ので、Galgeエントランスを訪問予定の場合は宿泊場所に注意が必要です。

ヤーラ国立公園閉鎖
干ばつ期における野生動物と植物の保護を目的として、毎年9/1から(通常約1か月、再開時期は毎年状況により異なります)ヤーラ国立公園は一時閉鎖となります(※降雨量がある場合は閉鎖しない場合もあります)。 しかし。閉鎖となるエリアはブロック1と2のみとなります。ブロック3と5(Galgeエントランス)は入園が可能です(ブロック3と5はGalgeチケットオフィスが同じですが、それぞれを行き来することはできませんので、入場するブロックを選択しなければなりません)。
ブロック1と2の閉園の時期にあたる方は、ブロック3,5の入場となりますので上記でも述べたように宿泊場所に注意が必要です。

ティッサマハーラマ(Tissamaharama)
動物観察を目的としてスリランカに来る場合は、ヤーラ国立公園をはじめとするこの地域がお勧めです
ヤーラの玄関口となるティッサマハーラマ(Tissamaharama)に滞在すれば、ヤーラ国立公園だけでなく、冬季の渡り鳥の飛来で有名なブンダラ(Bundala)国立公園(約30分)、ルヌガンウェヘラ(Lunugamvehera)国立公園(約1時間)、ウダワラウェ(Udawalawe)国立公園 (約1.5時間)など4つの国立公園にアクセスできます。
さらには、ティッサマハーラマには大小4つの湖がありバードサンクチュアリにもなっていますし、インドオオコウモリの巨大コロニーもあります。冬季は渡り鳥も飛来するため、渡航時期が冬季ならびにバードウォッチングを目的であればさらにこの地域をお勧めします。
冬季はミリッサなど南部のホエールウォッチングシーズンでもありますのでホエールウォッチングも併せて予定に組み込むのも一案です。
但し、ヤーラ国立公園のみに行く場合はKirindaもしくはPalatupanaへの滞在がお勧めです。

パラチュパーナ(Palatupana)
多くのガイドブックでヤーラ国立公園の入り口はティッサマハーラマとあります。
実際多くのホテルがティッサマハーラマにあります。

ティッサマハーラマはヤーラ国立公園の3の入園ゲートPalatupana, Katagamuwa, Galgeにアクセスができます。
しかし上記にも記載しましたが、多くの人(ジープ)はブロック1,2にアクセスできるパラチュパーナエントランスを利用します。

ティッサマハーラマからパラチュパーナエントランスまでは、約22㎞で車で30分の距離となります。
下記の「サファリのベストタイムについて」の項目に記載していますが、午前と午後の2回サファリをする場合、ホテルに戻りまた公園に行くのに往復1時間かかってしまします。
その点、パラチュパーナにあるホテルを選択すれば午前午後の2回サファリも楽です。
しかし、パラチュパーナにあるホテルはJetwing Yala, Cinnamon Wild Yala, Laya Safari, Chena Huts by Uga, Wild Coast Tented Safariなどデラックス~ラグジュアリークラスのホテルが多くなります(ゲストハウスもあります)

キリンダ(Kirinda)
パラチュパーナのホテルは予算オーバーという方は、Elephant Reachなどキリンダにあるホテルの宿泊をお勧めします。
キリンダからパラチュパーナエントランスは約11㎞。ティッサマハーラマからのアクセスの半分の距離となります。
※ブロック1,2が閉鎖で、Galgeゲートのみがオープンの期間は、反対にパラチュパーナならびにキリンダのホテルからは遠くなりますので、ヤーラ国立公園閉園(ブロック1,2)の時期の宿泊場所選択には注意が必要です。

2.ミンネリヤ国立公園(Minneriya National Park)
この公園はシギリヤロックポロンナルワ遺跡群などの世界遺産から近いため、これらの世界遺産を目的に滞在しながら、ジープサファリを希望する場合に一番アクセスの良い公園です。
また、この公園は「エレファントギャザリング(7~10月頃)」という現象がみられる場所としても有名です。

通常スリランカのゾウは、複数のメスとその子どもや孫からなる15頭前後の母系集団で暮らしています。大人のオスは単独で暮らすことが多く、メスの群れから独立したばかりの若いオスはオス同士の数頭の群れで暮らします。
このように通常ゾウは繁殖期以外は数頭~数十頭の小さな群れで暮らしています。

しかし乾季の水が枯渇する時期に、ミンネリヤ国立公園にあるミンネリヤタンク(貯水池)の水が引いた場所に芽吹いた草地をめがけて周辺に生息するゾウが一同にこの公園に集まります。トリンコマリーやワスガムワなどから約100㎞以上を移動してくるゾウもいます。シーズン中は100頭以上のゾウを見ることができるほか、ピーク時は300頭以上見ることができるとも言われています。
↑↑ゾウ・ゾウ・ゾウ (この画像だけで約60頭のゾウが写っています)。なお、ゾウのいる草地は乾期以外は水で満たされています↑↑

エレファントギャザリングのベストタイム
通常サファリのベストタイムは[早朝の入園直後と夕方の閉園直前]。日中の日が高くなった時間は動物との遭遇率が低くなります。しかしギャザリングの期間のベストタイムは日中から夕方にかけてとなります(つまり午後)。
ゾウは夜は森林をねぐらにしています。日が昇るとともに湖周辺に移動し採食したり水浴びしたりして日中を過ごした後、夕方になると再び森林内に戻っていきます。ですので、エレファントギャザリングの観察を目的とする場合は午後サファリ(14頃~閉園まで)を選択するとよいでしょう。
ミンネリヤもシーズン中はジープ渋滞が多くなります。入園までに時間がかかりますので遅くても15時には公園に着くようにしましょう。
ジープの数も負けてはいません

通年でゾウが見られる地域
エレファントギャザリングのシーズン以外はゾウはみられない?・・・いいえそんなことはありません。
ミンネリヤ国立公園の位置するハバラナ地域はもともとゾウの生息数が多い地域です(一般道で見かけることもしばしば)。この地域にもともと生息するゾウはミンネリヤだけでなく近隣にあるカウドゥッラ(Kaudulla)国立公園、保護区指定となっているフルル(Hurulu)エコパークが行動圏内です。
ギャザリングシーズン期以外は100頭単位では見られませんが、メスや子供のグループや若オスのグループなどいくつかの小さな群れを見かけることができます。ただし、観察場所はギャザリングシーズンのような開けた草原ではなく、主に森林地帯となります。そのため草や低木に隠れて見えづらかったり、ギャザリングシーズンよりは、遭遇するのに時間がかかります。


大まかに分けると6~10月はミンネリヤ、11~1月はカウドゥッラ1~5月はフルルで多くみられる傾向(気候条件や餌となる草木の生育状況で異なります)にあります。
ゾウを見たい場合は行先の公園を指定せずジープのドライバーまたはジープの手配会社に任せるのが良いでしょう。その時期の遭遇率の高い公園に連れて行ってもらうことができます。
2019年8/9追記:今年のミンネリヤはゾウの集まりが悪く分散しているとのことです。8月は通常ミンネリヤが一番ゾウの多い時期ですが、8/9現在はカウドゥッラの方がゾウが多いとのこと。やはりこの地域の国立公園に行く場合は、ジープのドライバーまたはサプライヤーに訪問する公園を任せるようにしましょう。

※2021年10/25追記
◆『エレファントギャザリング=ミンネリヤ国立公園』の時代の終焉!??
2019年8/9の追記で、ミンネリヤ国立公園への象の集まりが悪く分散しており、カウドゥッラ国立公園の方に集まっていると書きました。それは一過性のものではなく翌年以降も同じ現象が起きており、現在は『エレファントギャザリング=カウドゥッラ国立公園が定番となっています。
これは、農村地域開発の貯水プロジェクト(Moragahakanda Project)のための放水により、乾季もミンネリヤ貯水池の水位が高くなっているためと言われています。(※2024年7月追記:2024年は放水が行われないため、ミンネリヤにもゾウが集まってきているとのこと)
エレファントギャザリングは「乾季で水が枯渇した時期に水のある場所に集まる」と書かれている記事も多くありますが、調査によるとゾウは水が目的ではなく水が引いた場所に芽吹いた草を目的に集まっていることが分かっています。水位が高いままのミンネリヤにゾウが集まらないのもその調査結果を裏付けています。
※2024年7月追記)2024年は放水が行われないため、ミンネリヤにもゾウが集まってきているとのこと⇒『🔗世界最大級の「ゾウの集会」が復活、貯水池プロジェクト停止で スリランカ

3.ウィルパット国立公園(Wilpatthu National Park)
スリランカで一番面積の広い公園でヤーラ国立公園と並んで一番最初に国立公園認定された公園です。
空港から世界遺産アヌラーダプラの経路上(プッタラムPuttalam経由の場合)でもあり、アヌラーダプラからエントランスまで約45分とアクセスの良い公園でもあります。

スリランカ最大の面積だけあってヒョウの生息数も1位である一方、広いため面積当たりの頭数(生息密度)はヤーラに劣ります。ナマケグマに関してはヤーラ(5,6月以外)よりもこちらの公園の方が見られる率が高いです。

面積が広い分、動物との遭遇率にばらつきがある公園でもあります。またエントランスから各遭遇率の高いポイントまで約1時間かかるなど公園内の各ポイントの移動にも時間がかります。そのため、ルートの途中に数時間だけ立ち寄る公園としてはお勧めしません(公園内のポイント移動のみで終わってしまいます)。
(午前または午後の半日サファリの場合は、午前なら開園時間に合わせて午後なら閉園時間までジープチャーター時間目一杯滞在するようにしましょう)。
反対に動物観察を目的とする方、望遠カメラや双眼鏡など持っていて終日サファリ滞在をしたいという方にはヤーラと並んでおススメする公園です。

2021年9/27追記) 9/24,9/26スリランカ政府観光局ならびにGIZ(ドイツ国際協力公社)が主催のオンラインサファリ配信がありました。
公園内の動植物についてのみならず、ウィルパット国立公園内にある遺跡やシンハラ人の祖先が初めて上陸した場所、太古の海底の地層など、歴史的、地学的にも貴重な場所も紹介されました。
アーカイブのリンクや動物リストなどを記事にしていますので、興味がある方は下記記事をご覧ください。

◆サファリのベストタイムについて
ミンネリヤ国立公園での欄でも述べましたがサファリのベストタイムは早朝の入園直後夕方の閉園直前

通常、ジープチャーターは午前サファリ(6~10時頃)または午後サファリ(14時頃~18時)の4時間チャーターと終日サファリ(6時から18時)の2種類があります。
終日サファリの場合は、日中下車可能区間もしくは日陰等の場所に駐車しお昼休憩が入るほか、合計2時間ほどのドライバー休憩が入ります。

上記で述べたようにベストタイムは開園直後と閉園前ですので、「午前サファリ」「午後サファリ」のそれぞれ両方を選択すると、日中はホテルに戻り仮眠をとったりプールで泳いだりゆっくり過ごすことができます。
しかしこの場合入園料(ヤーラとウィルパットは同日2回入園割引価格があります現在廃止)のほかにジープの車両通行料やサービスチャージと税金(15%のVAT)が午前・午後それぞれにかかり、終日サファリよりも割高になります。

本格的に動物を観察したい方には「終日サファリ」がおススメです。
開園直後や閉園直前にヒョウやゾウ(夕方)などの大型哺乳類を狙い、日中は沼地にいる水牛やワニ、鳥類、移動中のシカやイノシシ、サルなど見つけやすい動物をターゲットにすることができます。

いずれにしてもできるならば午前サファリも終日サファリも6時の開園時間に合わせて入園できるようにしてください(早いジープだと4時半や5時には並んでいます)。そして午後サファリの場合はなるべく閉園時間(最終退場時間が決まっていますので、ドライバーは現在地からの出入場口までの所要時間を頭に入れながら移動しています。そこはドライバーにまかせてください)までいてください。退園時間を過ぎたジープは一定期間の走行禁止などの罰則がかせられますので、退園時間についてはドライバーに従ってください。
※2020年8/12追記)【ヤーラ国立公園】サファリのルールが変わり、12時から14時までは入園が停止となっています。午後サファリの場合は、14時以降の入園となります。
終日サファリの場合も12~14時は下車可能区間(トイレがあり食事をとることが許可されている区域)への待機となり、この時間はジープを走らせることが禁止となっています。

◆各国立公園のベストシーズンについて
実はこれはとても返答に困る題目でもあります。何をもってベストとするのか目的によって異なるからです。
まず天候が挙げられるかと思います。多くのガイドブックに書かれている各国立公園のベストシーズンは雨季を除いた時期をサファリに適したシーズンとしています。
多くのジープは窓がなくオープンの状態で前後左右動物が見やすいつくりになっています。降雨時は幌のようなカバーを下ろして雨を遮断しますが、水が入ることがあるばかりか視界が悪く肝心の動物観察をすることができません。
ただ、雨季といっても日本の梅雨のように1日中シトシト雨が降り続く訳ではありません。
スコールのような雨が集中的にザーッと降った後はからりと晴れることが常です。

その他は、的とする動物や内容によって異なるでしょう。
上記で書いたようにヤーラ国立公園でナマケグマを見たいならばベストシーズンは5,6月ですし、エレファントギャザリングを見たいならば7~10(9)月のミンネリヤ(またはカウドゥッラ)のように、目的とする動物または目的とする内容(○○鳥の営巣時期を見たい、渡り鳥を見たい、繁殖期の○○を見たいなど)によってベストシーズンは変わってきます

◆サファリにあったらいい持ち物
ーカメラ(望遠がきくとなお良し) 
↑バードウォッチングにも最適な、Nikonの望遠コンパクトカメラ(デジタルカメラ COOLPIX P950)
双眼鏡
(スポーツ観戦程度のものでもあると便利)
ー帽子
(風で飛ばされやすいので紐やクリップがついたものだとなお良し)

ーサングラス(自然の色味を変えないレンズのサングラスがお勧めです)

ーマスクまたは手ぬぐいやバンダナ(砂ぼこりが舞いますので口を覆えるもの)
ー目薬やのど飴などの砂ぼこり対策
ー日焼け対策
ー水筒(ボトルウォーター)
ーフィールドガイド(鳥類/哺乳類ガイドブック)
↑本格的バードウォッチング目的の方にお勧めのフィールドガイド【🔗Birds of Sri Lanka
↑持ち歩きしやすい大きさで旅行でよく見られる鳥類も網羅しているので、旅行中に観光と合わせてバードウォッチングを楽しみたい方にお勧めのフィールドガイド【🔗A Photographic Guide to Birds of Sri Lanka
↑持ち歩きしやすい大きさなので、旅行中に観光と合わせて動物(哺乳類)観察を楽しみたい方にお勧めのフィールドガイド【🔗A Photographic Guide to Mammals of Sri Lanka
◆サファリのトイレ事情
国立公園は決められた場所以外は下車が禁止となっています。しかし公園にもよりますが、トイレが設置された下車可能区域があります(園内にトイレがない公園もあります)。そちらでトイレが可能ですが、走行ルートによっては遠かったりしますので、入園前に必ずトイレは済ませておくことをおススメします。また下車可能区域にきたら一応お手洗いに立ち寄っておくこともお勧めします。

◆ゴミの持ち帰り
当然ですが国立公園内はごみの投棄が厳禁です。ごみは必ず持ち帰るようにしましょう
トイレにゴミ箱が設置されていますがなるべくそちらには捨てずに持ち帰るのがベストです。
捨てるつもりがなくてもビニルなど風で飛ばされることもあります。特にビニール袋などの取り扱いには気を付けましょう

朝食や昼食で食べ残ったものを、その場に捨てている光景も目にします。それを狙って多くの人が飲食する下車場所にはトクモンキーなどが待ち構えています。
本来野生では1日かけて食料を探します。食べ残しをあげることで人間の食べ物(本来その生息域に存在しない食べ物)に慣れるばかりか、本来の生態系のバランスを崩してしまう恐れがあります
国立公園はあくまで野生動物が暮らす場所に、私たちがお邪魔しています。
食べ物も含め国立公園内には何も残していかないようにしましょう。

番外1) ガルオヤ国立公園
この国立公園は、スリランカ東部のアンパーラにあり、ゾウの目撃数が多い公園でもあります。実はこの国立公園、2013年7/13に放映された「世界ふしぎ発見」(TBS)で"泳ぐゾウ"が撮影された場所でもあります。

この公園、通常のジープサファリのほかにボートサファリが楽しめます(水位により実施不可の場合あり)。この公園の中央に位置するセナナーヤカ貯水池内をエンジンボートで回ることができます。
ボートからゾウや水辺に来たジャッカルなどの哺乳類が観察できるほか、貯水池内の島にあるクロトキやサギ類の集団営巣地を観察することができます。


番外2) ホエール(ドルフィン)ウォッチイング
文中でスリランカのビッグ5のうち3種について述べましたが、残りの2種はシロナガスクジラマッコウクジラの海洋哺乳類です

シロナガスクジラ9~4月は南部10,11月ならびに3,4月は東部で良くみられる時期です。マッコウクジラ4月の南部3,4月ならびに11月の東部で良くみられます。
なおハシナガイルカは通年で見られるほか、時期によりニタリクジラなど主に11種のクジラならびにイルカがスリランカの沖合で観測されています

スリランカではホエールウォッチング(ドルフィンウォッチング)も楽しむことができます。夏季(6~10月)は東部のトリンコマリー(Trincomalee)から、冬季(11月~4(5)月)は南部のミリッサ(Mirissa)、ゴール(Galle)※週末のみ から船が出ています。

船の出航時期と上記のクジラの遭遇率の高い時期に差異があるのを疑問に思った方もいるかもしれません。この船の出航シーズンはビーチシーズンに準じています。クジラ自体は沖合を回遊していますが、波が高い時期は船が出せなかったり出航しても波が高く船酔いする方が続出してホエールウォッチングどころではなくなります。
特にミリッサについては5月も船が出ており、ゴールデンウィークの時期とも重なり人気ではありますが、4月末から5月の南部でのホエールウォッチングは波が高く船酔いしやすいため、おススメしません
ホエールウォッチングについては『ホエールウォッチング(海軍運営・観覧船詳細)(←クリックすると該当記事にリンクします)の記事も併せてご覧ください。
国立公園まで行かなくても、滞在のホテルでも多くの動物が見られるかもしれません。
5つ星ホテルが実施している「動物観察系のアクティビティ」について以前、記事を書いていますので、興味のある方はホテルアクティビティのススメ(←タイトル名をクリックするとその記事にジャンプします)も一読ください。
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2022年9月追記) スリランカでは男性が着用するサラマ(サロン)の女性におすすめの着方について記事にしました→ 『 女性にもおすすめスリランカのサラマ (サロンSarong) 』 (←タイトルをクリックすると該当記事にリンクします) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー サリー(Saree/Sari) は、スリランカを含むインド、ネパール、バングラデシュなど南アジアで着用されている女性の民族衣装の一つです。 共布で作ったブラウスに 5メートル以上の長い布を巻き付けて着用します 。布の 巻き付け方によって様々な着こなし をすることができるほか、どんな体型でも着ることができます。 サリーの素材は コットン(綿) や 化繊 、 シルクな どが多く、光沢のあるものや図柄やパターンが印刷されたもの、染色されたもの、手織りのものなど サリーの種類は 千差万別 です。 📝 サリーを購入するなら⇒ 『 Amazon/サリー一覧 』 スリランカでは大きく分けて2種類の着方 がされています 。 下の写真が多くの方がイメージするインド式のサリーの着方かと思います。 サリーを着用する国の大半はこの着方がベースになっているかと思います。 こちらは上のサリーをアレンジしたもの。タックを止めずに着流したものです。パーティ―など宴席で多く見られる着方です。 下の写真 は上下2部に分けるように腰回りに襞を作っています。 これはスリランカならではの着方 です 。 スリランカでは、多くの国で着られる左二つのインド式の着方は 「 サリー または インディアンサリー 」 と呼ばれています。一番右のスリランカ独自の着方は 「 オサリヤ または キャンディアンサリー 」 と呼ばれています。 下記の布の場合、端にある 大きな絵柄がインド式サリーとして着た場合は後ろ(横)に垂らすタレ に来るように着つけます。 オサリヤ(キャンディアン)として着た場合は正面などスカート部分に大きな絵柄 が来るように着つけます。 どの着方でも、共布で作った ブラウス(へッタ) をきて、サリー用の アンダースカート に 1枚の布 を巻き付けて着ています(↓)。アンダースカートは通常サリーの色に合わせて同系色を選びます(通常青色のサリーの場合は、青色のアンダースカート)。 通常サリーを購入した場合、サリーの 端1メ...

観光地でのUber(Pick Me)の利用の注意とコツ

スリランカは個人で旅をするのにも、治安も含めてとても旅がしやすい国だと思います。 スリランカをバスや列車など公共交通で旅行される方も多いことでしょう。 バスや列車の乗り場までや、乗り場からホテルや観光地までを トゥクトゥク(スリーウィーラー/自動三輪車) で移動する方も多いかと思います。 地方 などメーターがない トゥクトゥク を利用する場合は、まず料金交渉が必要です。 金額に納得して乗っても、降車時に全く異なる金額を言われることもあります。 また、宝石店など希望していない場所に連れていかれることもあります。 コロンボ(Colombo) では 「近くのお寺でお祭りがある、コロンボ観光案内しますよ」 など言葉巧みに声をかけて降車時に法外な金額を要求されるケースを多く耳にします。 海外からの旅行者にとって一番トラブルが多いのがトゥクトゥク といっても過言ではありません。 そんな、旅行者にとって利用しやすいのは Uber や Pick Me などの 配車アプリ 。 Pick Me の登録にはスリランカ(+94)の電話番号が必要 です。 Uber はスリランカ国外の電話番号でも登録可能 です。 簡単に配車が出来て配車時に推定金額が表示される上、ドライバーの名前や車両番号なども記載があるため、安心感があります。 コロンボやキャンディ、クルネーガラ、ゴールなど中規模以上の都市を中心に利用可能範囲や利用可能場所も広がっていて、とても使いやすいツールとなっています。 しかし、 ゴール や ニゴンボ 、 ベントタ(アルトゥガマ)、ヒッカドゥワ など、外国人観光客が多く訪れる観光地で利用するときは注意が必要です。 顕著なのが ゴール(Galle) 。 アプリで近くにトゥクトゥクがあるかどうか探すときに、時間帯や町の規模からいって駅前やバスターミナル付近に多くあってもよさそうなのに、地図画面にはほとんどトゥクトゥクが表示されないことがあります。 表示されていても、交通の中心地から離れていて、乗車地に来るまでに10分以上かかる場合もあります。 配車をかけてみても、乗車地が駅前だったりする場合、配車ドライバーが誰も応答せずに、トゥクトゥクがつかまらないことも多々あります。 実はこれ、 トゥクトゥクの縄張り争い によるもの。 スリランカは、バスターミナルや駅前など 交通の要所には地元ドライバー...