スリランカは世界有数のホエールウォッチングスポット
スリランカは、シロナガスクジラを高い確率で観察できる世界有数のホエールウォッチングスポットとして知られています。特に南部ミリッサと東部トリンコマリーではシーズンごとに多くの観覧船が運航され、シロナガスクジラやマッコウクジラ、イルカとの出会いを求めて世界中から旅行者が訪れます。
さらに、スリランカ海軍が運航する大型客船「Princess of Lanka(プリンセス・オブ・ランカ)」では、一般的な観覧船とは異なる快適な船旅を楽しみながらホエールウォッチングを体験できます。
この記事では、スリランカでホエールウォッチングが楽しめる時期や場所、観察できるクジラ・イルカの種類、観覧船の違い、海軍運航船「プリンセス・オブ・ランカ」の魅力と注意点まで詳しくご紹介します。
スリランカでホエールウォッチングが楽しめる場所とシーズン
東部トリンコマリーと南部ミリッサ
東部トリンコマリー(Trincomalee)は6~9月頃、南部ミリッサでは11~4月中旬頃にホエールウォッチングの観覧船が出ています。
トリンコマリーとホエールウォッチングの多くの観覧船の運航会社は共通していて、夏季はトリンコマリーで運行し冬季はミリッサで運航しています。
ドルフィンウォッチングで人気のカルピティヤ
上記の2か所ほどまだ知られていませんが、スリランカ西部のカルピティヤ(Kalpitiya)もドルフィンウォッチングスポットとして有名です。
↑スリランカのホエール・ドルフィンウォッチング観覧船の出港場所
スリランカで見られるクジラ・イルカの種類
シロナガスクジラ・マッコウクジラなど28種類以上
時期により遭遇率が異なりますが、シロナガスクジラやマッコウクジラをはじめ、ハシナガイルカなど多くの海洋哺乳類が観察されています。ほかにもニタリクジラなど、スリランカ周辺海域では28種のクジラならびにイルカが観測されています。ウミガメやトビウオなども見かけることもあります。
Marine Mammals of Sri Lanka(Princess of Lanka船内掲示物より)※画面は29種掲載されていますが、1種はジュゴンシーズン別の遭遇率と観察できる海洋生物
シーズン中は非常に高い確率でクジラを見ることができるとされており、多くの運航会社では90%以上の遭遇率をうたっています。自然の生き物のため100%とは言えませんが、シーズン中は高い確率でクジラに遭遇できます。ただしクジラは見られても、尾びれやジャンプ(ブリーチング)などを見られる確率は低いです。
上記画像転載元:「MARINE MAMMALS OF SRILANKA(by Howard Martenstyn)」ホエールウォッチング観覧船の種類
一般的な2階建て観覧船
ホエールウォッチングの主要な船は、下記のような2階建ての観覧船となります。定員は座席の作りにより多少異なりますが、70名前後となります。
ホエールウォッチング観覧用に造られているため、多くの船には窓がないオープンなつくりとなっています。降雨時はビニール製の幌が下せるタイプの船もありますが、基本的に雨風が強い場合は中に吹き込みます。(※下記写真左端の1階席は幌が下ろされている状態)。
海軍運航「プリンセス・オブ・ランカ」
下記に詳細を記載するスリランカ海軍の運営するホエールウォッチング船は、上記の観覧船より縦横共に倍近くの大きさがあり、
定員も一般客席で270名と約4倍弱の収容人数を誇ります。
チャータースピードボート
上記2つは、定期運航の乗り合い船となりますが、これら以外にもホテルや個人手配などでチャーターする
スピードボート(下記写真右)などもあります。

南部ミリッサのホエールウォッチング情報
ミリッサ港とゴール港の出港場所
南部のホエールウォッチングの拠点は
ミリッサ(Mirissa)となり、海軍運営のホエールウォッチング以外の、民間の運営の観覧船はミリッサから出港します。
海軍運営のホエールウォッチングのみゴール(Galle)の海軍の港(南部海軍司令部敷地内)から出港します。軍事基地なので通常中に入れない場所でもあり、観覧客船に向かう途中に海軍の巡視船やドックヤードを目にすることができます。
ミリッサにも多くのホテルがありますが、日本からの観光客の方で多くが宿泊するのがゴール。ゴールからミリッサまでは約35キロメートルほどの距離ですが、移動時間にして約50分ほど。
おすすめの宿泊エリア
多くのホエールウォッチング船の集合時間は6時半前後のところが多いため、ゴールのホテルに宿泊の場合は6時前にはホテルを出る必要がありますが、ゴールの海軍の港は世界遺産ゴールフォートから約2キロメートル。車で約5分の距離です。
反対に、ミリッサからのホエールウォッチングに参加予定でなるべくぎりぎりまでホテルにいたい方はミリッサまたは、ミリッサから約5kmの距離にあるウェリガマ(Weligama)への宿泊をお勧めします。
ホエールウォッチングの観測海域
南部のクジラの観測場所はミリッサ沖からウェリガマ湾沖を中心とした海域となります。ゴール出港の海軍運営の船も同様です。多くの船は同じ海域でクジラを探すため、複数の観覧船が集まる光景も見られます。観測場所によっては、船から陸地が見え、クジラがいかに近くを周遊しているかを知ることができます。
このポイントに来ると、多くの船は速度を落としクジラが海上に姿を現すのを待ちます。
ミリッサ出港の民間のホエールウォッチング船はウェリガマ湾沖のみの観測となります。ここでクジラが見られなかった場合はさらに別の場所に移動することはありますが、この場所でクジラが見られた場合は、ミリッサ港に戻ります。
しかし、海軍運営の船はこのポイントでクジラが見られた場合も、さらにマータラ沖への移動して第2ポイントでイルカなどの出没を待ってからゴールの港に戻ります。

スリランカ海軍運航「プリンセス・オブ・ランカ」とは
内戦終結後に誕生したホエールウォッチング事業
海軍運営のホエールウォッチングに使われている客船「Princess Of Lanka(プリンセス オブ ランカ)」は26年にわたるスリランカの内戦の終結(2009年)後、主要な陸上路が安全に確保されるまで、スリランカ北東部のトリンコマリー港・北部のカンケサンタライ港・北西部のタライマンナール港間を運航し、治安部隊や民間人、物資を運ぶ役割を担っていました。
陸路が回復し運航が廃止された後は、2011年からゴール港で「ホエールウォッチングプロジェクト」事業を開始しました。
運航時期・出港場所・乗船サービス
11月から4月はゴールの海軍の港より、5月から10月の間はトリンコマリーの海軍の港から出港します。運航は基本的に週末となります(※運航日は変更されることがあるため、最新情報は要確認です)。
↑乗船時には軽食と飲み物が配布されます(※6歳未満は乗船料は無料ですが軽食はつきません)
「プリンセス・オブ・ランカ」の船内設備
270席を備えた大型客船
1階屋内客席は前方110席、後方160席の合計270席の中型船となっています。最後方にはトイレも完備しています。
客船内は前方側部共に開閉のできない窓でおおわれていますので、降雨時でも濡れることはありません。
展望デッキ・売店・トイレなど充実の設備
2階には個室やVIP室のほかに、屋外展望デッキ
(下記写真右)に売店
(下記写真左)もついており、ジュースやビールなどの冷たい飲み物や温かい飲み物(ネスカフェ)やスナック菓子を購入することができます。

「プリンセス・オブ・ランカ」のデメリット
利用前に知っておきたい注意点
プリンセスオブランカは貨客船で、ホエールウォッチング観覧に特化して造られていないため、客席数に対して屋外デッキが狭く、ホエールウォッチングポイントでは早めに屋外に出ないと場所取りが難しくなります。
ベストポジションは後方2階の観覧デッキです。後方1階観覧デッキは走行時はエンジン音が大きく響きます。前方デッキは後方デッキに比べて揺れがやや大きくなります。
人が少ないときは左右に移動が可能ですが、人が多いときは移動が叶わず場所を確保した方向からの鑑賞となるため、混雑時は自由に移動しづらく、クジラが現れる方向によっては見えにくい場合もあります。
海軍のホエールウォッチング船は週末しか運航していないため、地元客も含め利用者も多いため乗船客が少ない日を予想するのが難しくもあります。
↑屋外デッキの様子。最前列を確保しないと観覧は困難です。
スリランカは世界屈指のホエールウォッチングスポット
スリランカでは、南部ミリッサ(11~4月頃)と東部トリンコマリー(6~9月頃)を中心に、高い確率でシロナガスクジラやマッコウクジラ、イルカを観察できます。運が良ければ迫力あるブリーチングや尾びれを海面に打ち付ける姿に出会えることもあり、世界中の旅行者を魅了しています。
一般的な観覧船のほか、スリランカ海軍が運航する大型客船「プリンセス・オブ・ランカ」では、屋内席や売店、トイレなど設備が充実しており、快適にホエールウォッチングを楽しめるのも魅力です。一方で、人気シーズンはデッキが混雑しやすいため、早めの場所取りがおすすめです。
スリランカ旅行を計画しているなら、旅程に合わせてミリッサ・トリンコマリー・カルピティヤなど最適なエリアを選び、世界有数の海で感動のホエールウォッチングを体験してみてはいかがでしょうか。特に初めて訪れる方は、旅行時期に合わせて観察エリアを選ぶことが、クジラとの出会いをより確実にするポイントです。
ホエールウォッチング写真ギャラリー
↑潮吹き
↑背中
↑コバンザメがついている背びれ
↑背びれ
↑ウミガメに遭遇することも
↑コバンザメがついた背中
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