
スリランカ・シーギリヤ観光で人気急上昇中の絶景スポットがピドゥランガラロック(Pidurangala Rock)です。山頂からは世界遺産シーギリヤロックを真正面から望むことができ、特に日の出や夕日の時間帯には息をのむような景色が広がります。
一方で、登山道はシーギリヤロックほど整備されておらず、終盤には岩場をよじ登る区間もあるため、事前の準備や服装選びがとても重要です。
この記事では、ピドゥランガラロックの入山時間・料金・服装・持ち物・注意点に加え、実際の登山道の様子や、朝日・夕日のどちらがおすすめなのかまで、写真付きで詳しく紹介します。
ドゥランガラロックとは?シーギリヤロックを一望できる人気絶景スポット
ピドゥランガラロックの場所と特徴
シーギリヤロックと並ぶようにそびえるピドゥランガラロック(Pidurangala Rock)は、シーギリヤロックの北側約数キロメートルに位置する岩山です。山頂からはシーギリヤロックの北側正面を一望できることから、近年人気の展望スポットとなっています。
上記写真、ピドゥランガラロック全景(シーギリヤロックと同様に火道内のマグマが硬化してできた岩山)上記写真、ピドゥランガラロックから見たシーギリヤロック
上記写真、ダンブッラのヘリタンスカンダラマから見た左がピドゥランガラロック、右がシーギリヤロック
多くの旅情報の媒体でも
『シーギリヤロックよりもお勧めの場所』として取り上げられるようになって、ピドゥランガラロックに行く方が増えました。しかも、どんなにゆっくり登っても片道1時間もかからない山です。
シーギリヤロックとの違い
しかし前の投稿でも書いたとおり、ピドゥランガラロックは登頂ルートがシーギリヤロックのように整備されておらず、特に最終付近は両手両足を使ってよじ登る必要があるため、誰でも気軽に登れる山とは言い難いのが実情です。
子供も多く登っているのを見かけますが、山登りの経験はなくてもジャングルジムなどのアスレチック、少し長い距離の階段の上り下りの経験がないと難しいかもしれません。
ピドゥランガラロックの入山時間・入場料・基本情報
【ピドゥランガラロックの入山可能時間】
寺院・僧院がある山のため厳密な入山時間の制限はありませんが、観光目的で登山される方の入場券の販売時間は午前5時※~午後6時となり、この時間内の訪問が必要です(関係者以外は19時以降の滞在は不可。その前に退場が必要)。※日の出時間が早い時期や観光客が多い時期は5時より前に窓口が開くこともあります。
【ピドゥランガラロックの入山料】
外国人※は1,000スリランカルピー(2023年2月現在)
※ローカルは無料となります。レジデンスビザの保有者でも基本的にスリランカ国籍の方以外は料金を支払う必要があります。
【寺院エリアで守るべき服装・マナー】
ピドゥランガラロックは仏教寺院の敷地内を通って登山道へと抜けます。寺院の敷地内ではノースリーブやショートパンツなど肌の露出のある服(男女問わず)はスカーフ等で覆い(布の貸し出しがあります)、脱帽ならびに靴を脱ぐ必要があります(足裏の汚れが気になる方は汚れてもよい替えの靴下や足をふくためのタオルを用意ください)。
↑この看板の始まりから、再度この看板が建てられている区間は肌の露出を防ぎ、脱帽ならびに靴を脱ぐ必要があります。↑肌を覆うための貸し出し用の布。登頂には不要な場合は登頂口でいったん返却して、下山時に再度寺院エリアに入るときに利用することも可能です。ピドゥランガラロック登山前に知っておきたい注意点
【ドローン撮影には事前許可が必要】
景色の良い場所なのでドローン撮影をしたい方もいるかと思いますが、スリランカでドローン撮影を行うには、個人の趣味の範囲での撮影であってもスリランカ民間航空局(CAASL:Civil Aviation Authority of Sri Lanka)にドローンの登録と空域承認の申請が必須となっています。許可申請の詳細については『🔗
スリランカでドローン撮影』
(←記事名をクリックすると投稿記事にリンクします)の投稿にまとめています。
※ピドゥランガラロックでは無許可と思われるドローン撮影者が目立ちます。無許可飛行は規則違反となるため、必ず事前に必要な許可を取得してください。
野生の象に注意(日の出前・日没後)
日の出前や日没後のピドゥランガラ周辺は、野生の象が出没しやすく大変危険です(この付近のドライバーは、危険回避のため日の出前や日没後の運転を拒否することが多いほどです)。
車両の事前手配
日の出前に登山する場合や、日没後に下山する予定の場合は必ず車の確保をすることをお勧めします。ピドゥランガラロックの前にはトゥクトゥク(オート三輪車)も待機していますが、日没前にはいなくなる可能性が高いため、日没後に下山する場合は必ず登山前に車両を確保しておくようにした方が良いです。
ピドゥランガラロックまで徒歩圏内の宿泊施設にいる場合や、レンタル自転車がある場合でも、日の出前、日没後の時間帯は必ず車やトゥクトゥク、バイクなど車両を利用してください。また、レンタカーやレンタルルバイクなどで回っている場合も、地元の方に同行を頼むか、行き帰りについてアドバイスを求めることをお勧めします。
初めて登る人が気を付けたいポイント
ピドゥランガラが初めてで一人で日の出前の登頂を予定されている方は、なるべくガイドまたは地元の方の同行を依頼されることをお勧めします。
同行者がいない場合は、前日の日中など下見の登頂して、ルートの把握をされることを強くお勧めします。
ピドゥランガラロック登山でおすすめの持ち物・服装
1. 履き慣れた靴(滑らない靴)
ピドゥランガラロックは、岩山で岩場が多くあります。特に最終地点は岩場をよじ登る必要があります。雨や霧で岩場が濡れている箇所も多くあります。また、多くの方が登っているので一部の石や木は摩耗してツルツルになっています。
特に重要なのは特に重要なのは、グリップ力の高い滑りにくい靴やサンダルを選ぶことです。
※登山靴やアウトドアシューズ、トレイルランニングシューズの中には、やわらかい土や雪、ぬかるみなどに対応したスパイク型のものがありますが、そのような靴はかえって滑りやすいので注意が必要です。またハイカットのアウトドアシューズなど足首の可動が制限されるものも避けた方がよさそうです。
2. 水分・飲み物
ピドゥランガラロックは、途中の寺院や休憩をはさみながらゆっくり登っても1時間未満で登れる山です。しかし、石段の歩幅が高かったり岩場をよじ登ったりで、知らないうちに体力を消耗しますので、水分補給をお勧めします。
3. レインコート・ウィンドブレーカー
特に日の出を目指して登る場合や雨季などは、雨が降ったりやんだり天気が変わりやすくなります。頂上は開けた岩場のため、雨が降ると雨よけの場所がありません(巨石の隙間に雨宿りできる場所がありますが、数名程度のスペースしかありません)。中腹には僧院跡などの洞窟があるため雨宿りができます。
低い山とはいえ日の出前や夕方は風が強く吹くと寒さを感じますので、日の出前や夕方の登頂の場合は、ウィンドブレーカーなど防風・防寒対策することをお勧めします。
4. リュックサック
特に先述のとおり、最終地点は岩場をよじ登る必要があります。両手が使えて体にぴったりとするリュックサックがベストです。特にサコッシュのような肩から掛けるバックの場合、登っているときにブラブラして木や岩の隙間に引っかかる危険性があります。また肩掛けバックは振り子のように岩に当たる可能性があるので、特にカメラ機器などを入れている場合注意が必要です。
5. 懐中電灯・ヘッドライト
※日の出前に登山または日没後に下山する場合
登山ルートは道しるべ的に灯りはありますが、頂上付近など照明がない箇所もあります。また、照明がある場所も足元は暗いため、日の出前や日没にかけての登頂の際は、懐中電灯やヘッドライトが必須です。携帯電話にもトーチライト機能がありますが、足元や進行方向を照らすにはいささか心もとないので、別途懐中電灯を用意されることをお勧めします。
両手を使うのでヘッドライトがベストですが、懐中電灯の場合ストラップをつけるなどして、手に持たなくてもよい工夫が必要です。
写真で紹介!ピドゥランガラロック登山ルート
チケット売り場から寺院まで
【ピドゥランガラロックの登山案内(日中※)】※日の出前と日の入り後の登山道の様子の写真は次の項目
入り口の看板には、「ピドゥランガラ石窟寺院は、西暦5世紀にカーシャパ王によって建てられました。この寺院兼瞑想僧院は、考古学的に非常に重要な場所です」と記されています。
↓
階段を上り寺院の門(入口)をくぐると右手に詰め所があります。その一角がチケット売り場となっています。
チケットカウンターのオープン時間は午前5時~午後6時。
ここで、肌の露出が多いと判断された場合は、布で体を覆うように言われます。体を覆う上着やスカーフなどがない場合は、ここで腰巻などの布を借りることが出来ます。
菩提樹のある境内
※の脇の道の階段(上記写真右上)を上っていきます。
※境内に入る際は必ず脱帽ならびに靴を脱ぎましょう。

階段を上って正面に石窟寺院があります。この白壁の寺院は1933年に建てられたものですが、洞窟寺院自体は数千年前に建設されたものだといいます。
仏殿には立像、坐像、涅槃像の5体の仏像が安置されていますが、そのうち2体の仏像は、洞窟が発掘されたときに見つかった古いもので、他の3体は後から造られたものだといいます。しかし、全ての仏像と寺院内の壁はある時期に塗装されたもので、古いものと新しいものを見分けるのは難しくなっています。
仏殿に入らずとも登山道に行けますが、とても彩色の美しい仏殿ですので、ぜひお立ち寄りください。※仏像と写真を撮る際は、仏像に背中を向けるのは不敬とされています。体を斜めに傾けて、仏像に完全に背中を向けないようにご注意ください。
仏殿正面の右手に石段があります。ここから登山開始です。ここからは着帽や靴を履いても大丈夫です。最初はこのような石段が続きます。石段の高さは均一ではありません。
石段を登って
右手に沿って進んでいきます。岩の間をくぐると次の階段がはじまります。
ここからの石段は、敷かれた石の大きさや高さがさらに不均一になります。また石段の高さはやや高めです。
岩がせり出た脇を登っていきます。
僧侶たちが瞑想や修行を行ったとされる場所。岩陰を利用した小さな房状の空間が残されています。
登山中に雨が降った場合は雨宿りする場所としても最適です。
瞑想所跡を過ぎてからは石段はなく岩肌や石を登っていきます。
さらに上ると、石窟に全長約15メートルの涅槃像が安置されています。
この仏像は粘土とレンガで造られた巨大な涅槃仏として知られていましたが、1960年代にトレジャーハンターによって頭部と胴体が破壊され、その後修復されました。
仏像の頭部は当時シギリヤロックのライオンの脚の横から見えたといわれています。
↑ここでいったん視界が開けます。景色を見ながら一息。
涅槃像を過ぎると、頂上まであと少しですが、ここからの道はロッククライミングの様相を呈します。ここからは手が自由に使えるようにしましょう。
脱げ落ちたのか脱ぎ捨てたのか、サンダルがいくつも落ちています。
最終地点。矢印の先が頂上へと通じていますが、不揃いの岩場をよじ登っていきます。滑りやすい靴の場合は脱いで裸足の方が安全な場合もあります。
最後の岩をよじ登ると左手に視界が広がります。視界の先にはシーギリヤロックの北側正面が見えます。
北側正面はライオンのテラスと宮殿への階段がある場所で、カメラのズームを使うと宮殿跡へと続く階段を上る人の姿が見えます。
雨上がりなど岩肌が濡れていると、シギリヤロックの階段が整備される前の登頂ルートもくっきりと見えます。

ピドゥランガラロックの頂上は平坦な岩場となっており、360度のパノラマを楽しむことが出来ます。
補足)夕日とピドゥランガラロックの両方を写真に収めるには、パノラマで撮る必要があります。
日が沈んでまだ明るい時間に下山を開始しても、木々に覆われているため下山時は暗がりとなります(下記写真参照)。
【日の出前のピドゥランガラロックの様子】
寺院の門(入口)をくぐった場所にある詰め所の様子。詰め所やチケット売り場は電気がついて明るいですが、登山道へと続く道は暗いことが分かります。
登山道にそって電灯が設置されていますが、足元は暗い場所も多々あります。
涅槃仏を過ぎて以降は電灯はありませんので、
懐中電灯が必須となります。
↑朝日とシーギリヤロック(ピドゥランガロックからパノラマ撮影)
補足)朝日とピドゥランガラロックの両方を写真に収めるには、パノラマで撮る必要があります。
ピドゥランガラロックは朝日と夕日どちらがおすすめ?
夕日がおすすめな理由
明るい時間に登り始められる点と、日の入り後もそのほかの登山客に連れ従って下山できるので、安全面や容易さの観点から行くと夕日鑑賞がお勧めです。
さらには時期にもよりますが、一般的に午後の方が天候が安定しやすいため、朝日よりも夕日を見られる確率は高い傾向があります。
朝日ならではの魅力
朝日鑑賞は、真っ暗な時間帯から昇り始めるので懐中電灯などきちんとした準備がないと危険を伴う上、登頂する人もまばらなのでしっかりルートを把握していないと迷う危険性があります。
さらには、朝はガスや雲がかかって天候が安定しないので、朝日が見られる確率は夕陽が見られる確率よりも格段に落ちます。
朝日が見られなかったとしても、真っ暗な視界が少しづつ白んできてシギリヤロックの形があらわになった時の感動や、静寂な世界から鳥の鳴き声など生き物が活動する気配を感じ取られる感動は何物にも代えがたいものがあります。
安全に準備してピドゥランガラロックの絶景を楽しもう
ピドゥランガラロックは、シーギリヤロックを正面から一望できる絶景スポットとして近年人気を集めています。特に日の出や夕日とシーギリヤロックを同時に眺められる景観は格別で、シーギリヤ観光とあわせて訪れたい場所です。一方で、登山道はシーギリヤロックほど整備されておらず、終盤には両手両足を使って岩をよじ登る区間があります。滑りにくい靴やリュック、日の出前・日没後は懐中電灯やヘッドライトなど、適切な装備を準備したうえで、安全第一で登山を楽しみましょう。また、寺院内では肌の露出を控え、脱帽・脱靴などのマナーを守ることも大切です。
個人的には、初めて訪れる方には夕日鑑賞がおすすめです。明るいうちに登り始められるため安全性が高く、天候も比較的安定しています。一方、夜明け前の静寂の中を登り、徐々にシーギリヤロックが朝日に照らされて姿を現す瞬間は、苦労して登った人だけが味わえる特別な感動があります。体力や登山経験に合わせて無理のない計画を立て、シーギリヤロックとはまた違った視点から、スリランカ屈指の絶景をぜひ満喫してみてください。
2026年6月追記)
旅の計画の参考に
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