新年の運動会(アウルドゥ ウッサワヤ)

スリランカは4/14の午前8時41分に新年(シンハラ・タミルの新年)を迎えました。
新年の儀式や新年を象徴するモチーフやお菓子については、下記の記事でご紹介しています。

 今回は新年に行われる運動会のようなフェスティバル(シンハラ語で「アウルドゥ ウッサワヤ」)について。※ウッサワヤは‘’フェスティバル‘’の意味
新年の前後に学校や会社、村の集落などで開催されるこのフェスティバル(運動会)は、大人も子供も参加できる様々な競技があります。
賞品が用意されることも多いため、お祭りとはいえ白熱します。

代表的かつ人気の高い種目をシンハラ語の競技名とともにご紹介します。
【コッタ ポラ (කොට්ට පොර)】 
コッタは「」、ポラは「格闘」の意味を持つとおり、枕(ワタを詰めて持ち手を付けて枕状にしたもの)を使った一対一の競技です。通常トーナメント式で戦われます。
競技者はココナツの木をあん馬のように組んだものに、向かい合わせにまたがります。
片手は後ろに回しベルトやズボンのウエストをつかみます。この手を離したら失格です。
もう片方の手に枕状の袋を持ち、相手をあん馬から落とした方が勝ち(あん馬から落ちたら負け)となります。
一見、力勝負の競技に見えますが、片手が使えない状況で木にまたがるため、枕を振りかざした勢いで落ちてしまったり、相手の枕をよけた勢いで落ちてしまったりと、バランス感覚とどこを狙うかの戦略がカギとなる競技です。

【グリース ガハ ナギーマ( Grease ගහ නැගීම) 】
ガハは「」、ナギーマは「登る」の意味を持つとおり、グループでグリースを塗ったココナツの木に登り、木のてっぺんにつけられた旗をとるゲームです。「リッサナ(滑る)ガハナギーマ」とも呼ばれます。
一見簡単なようですが、ココナツの木にはグリースがたっぷり塗られ、それを手や着ているシャツを使って拭う所から始まります。グリースを拭いながら仲間の肩に乗り少しづつ上を目指していきます。結構時間のかかかる競技で、ほかの競技が行われるなか参加のグループは黙々と上を目指し、旗にようやく近づいた頃に観客が周りに集まりだします。

【カナー ムッティ ビンディーマ(කණා මුට්ටි බිඳීම) 】
カナーは「目の見えない(人)、見えなくすること」の意味(※あまりいい言葉ではありません)、ムッティはスリランカの「素焼きの土鍋ビンディーマは「骨折や破壊」の意味の意味を持ちます。
砂や水の入った土鍋が複数吊り下げられた場所に、目隠しをされ数回回された後に棒を渡された競技者はその土鍋をめがけて棒を振り下ろす、スリランカ版スイカ割りです。
多くの場合、複数吊り下げられた土鍋の1つには色水(物の場合もあり)が入っており、その一つだけ違う土鍋を割り当てた人が勝者となります。

【アリヤタ アサ テビーマ (අලියාට ඇස තැබීම) 】
アリヤは「ゾウ」、アサ(アハ)は「」、テビーマは「置く」という意味を持ちます。
目隠しをして数回回された後、ペンを持ちゾウの輪郭が描かれた絵に向かい、目を描くゲームです日本の‘’福笑い‘’に似た遊びです。

【バニス キャーマ (Banis කෑම) 】
バニスは丸パン、キャーマは「食べもの」。
手を使えないように後ろ手に縛り、合図でパンの吊るされた場所めがけて駆け出します。口でパンをとってゴールに向かった人が優勝です。日本の‘’パン食い競争‘’とほとんど同じ競技です。

ほかにも
ココナツ削り競争。‘’ヒラマナ‘’というスリランカの伝統的なココナツ削り器に腰かけ、一番早くココナツを削り終えた人が優勝となります。

【デヒ レース (දෙහි රේස්) 】
ライム(シンハラ語でデヒ)を置いたスプーンの柄の部分を口に加え、合図でゴールを目指します。ライムを落としたら、落とした場所からまたライムをスプーンに戻しスタートします。
一番早くゴールできた人が優勝となります。

【ヨーグルト キャーマ (යෝගට් කෑම) 】
目隠しをした男女が向かい合うように一列に並び、合図でヨーグルトを食べさせます
早く食べさせられたペアが勝利となります。

他に食べ物を使う競技では、ペアで向かい合わせに並び卵を投げて割らずにキャッチします。少しづつ距離を広げていき、一番距離が長いペアが優勝となる競技(ビッタラ アッリーマ/බිත්තර ඇල්ලීම)もあります。

男女ペアで風船を挟み、流れる音楽に合わせて踊る競技もあります。手を使ったり、風船を落としたり、風船を割ってしますと失格となります。最後まで残ったペアが優勝となります。

男女ペアの競技は他にも、針を持った男性と糸を持った女性が離れた場所にならび、合図とともに女性が男性のもとに走り、女性は針を持たずに針穴に糸を通して二人でスタート地点に戻る競技もあります。一番早くゴールしたペアが優勝となります。

上の競技は、片手に素焼きの壺を持ち、もう片方には棍棒を持ちます。合図で相手の壺を割る競技です。最後まで壺を割られずに残った人が優勝です。

穀物やスパイスが入っていた袋に両足を入れ、合図とともに飛び跳ねてゴールを目指す競技もあります。

その他にも、日本でいう綱引きや、マラソン椅子取りゲームなど様々です。
この新年の運動会は、収穫や新年の幕開けの喜びを分かち合うと共に、繁栄と平和を祝う祭りでもあります。
年男(アウルドゥ クマーラ)、年女(アウルドゥ クマーリ)を決めるコンテストもあります。
クマーラは「王子クマーリは「王女の意味です。

これら新年のフェスティバル(運動会)は地域型のお祭りではありますが、多くのホテルでも新年に合わせて新年の儀式やお菓子、運動会なとを催していますので、新年にホテルに宿泊している方は、このようなスリランカの文化を体験することができます。
シンハラ・タミルの新年に合わせて旅行の計画を立てるのも一案です
例) Hikka Tranz by Cinnamonの新年のホテル行事の広告
※Sooriyaは「太陽、Mangalyaは「饗宴の意味

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