スリランカ最大の商業都市コロンボ(Colombo)は、実業家や政治家、由緒ある家系など、富裕層やエリート層が多く居を構える場所でもあります。
そんな個人の邸宅が改築または改装されてブティックホテルになっているところも多くあります。
良く知られているのが、1956年に首相を務めたソロモン・バンダラナイケ(1959年に暗殺)の邸宅を改装したホテルパラダイスロードティンタゲル。なお、妻のシリマヴォ・バンダラナイケは1960年に世界初の女性首相となりました。ほかにもジェフリーバワの住居であったナンバーイレブン、バワが改装や設計を手掛けたデサラムハウスやマーティンハウスなどがあります。
今回紹介するのは、イスラム芸術を味わうことのできる隠れ家的ブティックホテル「イシュク コロンボ(Ishq Colombo)」。全4室のスイートルームからなるヴィラ(※一棟利用の場合は最大10 名まで宿泊可能)からなるヴィラです。ホテルの名前になっている Ishq(イシュク)とはアラビア語で「愛・情熱」を意味します。
イシュクコロンボは、元は実業家で現西部州の知事であるHanif Yusoof氏の自宅として2003年に建てられました。2015年に建築家でジェフリーバワ財団の代表理事を務めるチャンナダスワッテ(Channa Daswatte)がリノベーションを手掛け、ラグジュアリー・ブティックホテルとしてオープンしました。
リノベーションを手掛けたチャンナ氏は、シリアのダマスカスで見たタウンハウスを参考にしたとのことですが、現地の建築と異なりスリランカの気候や建築文化に合わせて木材を多用したデザインが採用されています。
このホテルは、交通量や人通りの多いメインロードからわずか数百メートルの場所にあります。正面から見ると、植栽が看板を覆い隠しているため、事前に知らないとここがブティックホテルであることに気付きません。
1階
ブレックファストエリア(下記写真)は坪庭に挟まれ、天井もラティスになっており、自然光あふれるまさに朝食にふさわしい空間となっています。
客室1:Guest Pool Suite
2階
客室2:Guest Corner Suite
客室3:Master Suite1
バスルーム(写真下)は対面式の洗面台になっており、合わせ鏡によりより広く感じます・
客室4:Master Suite2

緑生い茂る屋上テラス(共有)
3階

絵画や家具などの一部はブティックホテルに改装後に設置されたものとのことですが、モロッコの美術品や絨毯、骨とう品、スリランカのビンテージ写真や美術コレクションなど Yusoof 一家の個人コレクションも多く残されています。
アラビア書道やアラベスク文様、絨毯に絵画などオリエンタルな雰囲気にあふれたこのヴィラ、豪華でありながらも落ち着きがあり、上品な空間に仕上げられています。また、建物やインテリアのみならず、客室にはBOSEのオー ディオ機器が置かれていたり、枕をメニューから選べたりときめ細かなサービスにも定評があり、特別な時間を過ごすことのできるホテルです。
婦人画報 2024年12月号;13ページにわたるスリランカ特集







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