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ケラニヤ・ドゥルトゥ・ペラヘラ(Kelaniya Duruthu Maha Perahera)とは
ケラニヤ寺院で毎年1月に開催される伝統行事
1月8、9、10日の3日間、スリランカのケラニヤにあるケラニヤ寺院(Kelaniya Raja Maha Viharaya)でペラヘラが開催されました(正式名称:ケラニヤ・ドゥルトゥ・マハ・ペラヘラ/Kelaniya Duruthu Maha Perahera)。
キャンディ・エサラ・ペラヘラに次ぐ壮麗な祭り
「ペラヘラ」というと、毎年7~8月(エサラ月)に世界遺産の街キャンディ(Kandy)で10日間にわたって行われるキャンディ・ペラヘラ(エサラ・ペラヘラ)が有名ですが、ペラヘラとは太鼓たたきや各種の踊り手とともに巡行し、雨乞いなどさまざまな祈願を込めて行われる祭祀です。スリランカ各都市の仏教寺院や神殿で行われており、ケラニヤ寺院のペラヘラはキャンディのエサラ・ペラヘラに次ぐ壮麗さを誇ります。
ケラニヤ・ペラヘラの見どころ
ケラニヤ寺院のペラヘラは三夜にわたって行われます。
一夜目は寺院境内を三周する小規模なペラヘラ。
二夜目は、ケラニヤ寺院内の神殿に祀られているヴィシュヌ神、カタラガマ神、ヴィビーシャナ神に関連するペラヘラも加わり、境内ならびに寺院の参道を一周します。
そして第三夜には、寺院周辺の街路も練り歩く、規模も大きく観客も多い「ランドーリ(駕籠)ペラヘラ」が行われます。

↑上記3枚の画像は🔗kelaniyaperahara.comより転載
ケラニヤ寺院(Kelaniya Raja Maha Viharaya)とは
ブッダゆかりの聖地と伝わる古刹
ケラニヤ寺院はコロンボの北東約10kmに位置し、シンハラ人の祖先とされるウィジャヤ王子がスリランカに上陸したとされる紀元前543年より前に建立されたと伝えられています。また、仏教伝承では、ブッダが悟りを開いてから8年目のドゥルトゥ月の満月の日にこの地を訪れたとされる寺院でもあります。それだけでなく、仏教建築と芸術が大変素晴らしい寺院としても知られています。
幾度もの破壊と再建を繰り返した寺院
ケラニヤ寺院は、先述の通り紀元前に創建された寺院ですが、南インドからのドラヴィダ人の侵略により幾度も破壊され、そのたびに再建が繰り返されてきました。1510年にはポルトガル人によって破壊され、1767年に再建されるなど、多くの再建を経て現在に至っています。
現在の建物の大部分は、慈善家ウィジャワルダナ夫人(Helena Wijewardene)の後援のもと、1927年に着工され、1946年に完成したものです。
1927年に始まったドゥルトゥ・ペラヘラ
1927年1月、夫人の息子ドン・ウォルター・ウィジャワルダナ(Don Walter Wijewardene)が、ケラニヤ寺院修復工事の着工と、ブッダが悟りを開いてから9か月後にあたるドゥルトゥ月(1月頃)の満月の日にブッダがケラニヤ寺院を訪れたとされることを記念して、このペラヘラを開催しました。以来、このペラヘラは恒例行事として毎年行われるようになり、現在に至っています(第二次世界大戦中に一時中断されましたが、1944年に再開されました)。
ケラニヤ寺院を現在の姿へ導いたウィジャワルダナ夫人
現在の建物の再建に尽力したウィジャワルダナ夫人は、裕福な家庭にクリスチャンとして生まれました。仏教徒であるフィリップ氏(Don Philip Tudugalle Wijewardene)との結婚後、彼女自身も仏教を信仰するようになったといいます。
寺院再建を決意したきっかけ
1880年のある日、ケラニヤ寺院を参拝した夫人は、仏殿のぬかるんだ床に足を取られてしまいました。彼女は歴史ある寺院の荒廃を憂い、寺院を参拝の場としてふさわしい姿に再生することを決意したといいます。修復の最初の取り組みとして、足を取られた本殿の床を岩板で舗装しました。本殿正面玄関近くの岩板の一枚には、彼女のイニシャルと舗装が行われた年「HDW/1888」と刻まれています。
本殿の修復と寺院への多大な寄進
1902年には、供花を手向ける祭壇を木製から大理石のものに取り替えました。このようにして寺院の修復は何年にもわたって続きました。1927年、彼女は礎石を据え、本殿の完全な修復に取り掛かりました。古い仏殿は拡張され、キャンディアン様式の八角形の屋根が追加されました。
柱と天井は古代彫刻の伝統的なスタイルで制作され、出入口にはキャンディアン様式の彫刻が施されました。
ウィジャワルダナ夫人の貢献は本殿の再建にとどまりません。寺院の運営や維持にも力を注ぎ、助成金とともに250エーカーの水田とココナッツ畑を寄贈しました。さらに、その田畑から得られる収益を寺院運営に充てるための基金を設立したほか、別の土地も寄贈しています。
ソリウス・メンディスが描いた壮麗な壁画
壁画制作にあたって、ウィジャワルダナ夫人はニゴンボ出身で、若くして寺院壁画家として名を馳せていたソリウス・メンディス(Solius Mendis)を招へいしました。
インドとスリランカで学んだ東洋美術
夫人はまず彼をインドのアジャンタとエローラ、そしてスリランカ国内のアヌラーダプラ、ポロンナルワ、シギリヤへ視察に送り、東洋美術の知識を学ばせたうえで壁画制作を任せました。
黄道十二宮や仏教史を描いた革新的な壁画
それまで寺院の壁画といえばジャータカ物語が描かれることが多かったのですが、彼は20年以上にわたり、黄道十二宮やスリランカの仏教史など前衛的なモチーフのフレスコ画を色彩豊かに描きました。
まとめ
ケラニヤ寺院は、ブッダゆかりの聖地として信仰を集めるだけでなく、スリランカ屈指の仏教建築や壁画を今に伝える貴重な文化遺産です。
毎年1月に開催されるケラニヤ・ドゥルトゥ・ペラヘラでは、色鮮やかな衣装をまとった踊り手や伝統音楽、華麗に装飾された象が街を巡り、多くの参拝者や観光客を魅了します。一方、祭りの時期以外でも、ソリウス・メンディスによる壮大な壁画や、長い歴史の中で受け継がれてきた建築美をじっくり鑑賞できるのも大きな魅力です。
コロンボから車で30分ほどとアクセスしやすいため、スリランカの歴史や仏教文化に触れたい方にはぜひ訪れてほしい名刹の一つです。







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