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【世界遺産】ゴール旧市街・歴史的建造物巡り③|アマンガッラホテル・オランダ改革派教会・国立博物館など

ランカフルカターワ

世界遺産・ゴール旧市街(ゴールフォート)とは

ポルトガル・オランダ・イギリス統治が築いた要塞都市

スリランカ南部にある港町のゴールには、1988年に世界遺産に認定された要塞とその城壁内に形成された歴史地区が残っています(登録名『🔗ゴール旧市街とその要塞群(Old Town of Galle and its Fortifications)』)。

約52ヘクタールの要塞内に築かれた碁盤の目状の小さな町は、これまでたどってきた歴史を今も色濃く残す、異国情緒漂う町となっています。

ゴール旧市街(ゴールフォート)の歴史的建造物マップ

これまでの記事では上記地図の1~37の建造物や観光名所をご紹介しました↓
(↑タイトルをクリックすると該当記事にリンクします)

ゴール旧市街の歴史的建造物マップ(38〜60)

この記事では、下記の38~60の建造物や観光名所をご紹介します。

38. オールセインツカレッジ (All Saints' College)

旧称)ボーイズスクール (Boys' School)

オールセインツカレッジは、1867年にゴール・フォートで創設された男子校です。創設当初はオランダ系貿易商(ダッチ・バーガー)など、ゴール・フォートに暮らすオランダ系住民の子弟を教育することを目的としていたと伝えられています
↑正面門から見える校舎は新しく建てられたもの
↑Middleストリートから見ると、オランダ建築様式を取り入れた旧校舎が見えます

39. メゾジスト教会 (Methodist Church)-1819年(建立)

このメソジスト教会は、コロンボ・ペターにある1816年建立のメソジスト教会に次ぐ、スリランカで2番目に古いメソジスト教会です。40.のSounthlands Collegeの敷地内に建っています。
Southlands College側からみたメゾシスト教会
スリランカにおけるメソジスト教の歴史は、1813年に英国のメソジスト指導者トーマス・コーク(Thomas Coke)が、セイロン(現在のスリランカ)とインドへの宣教を目的としてロンドンを出航したことに始まります。コーク自身は航海中に病に倒れ亡くなりましたが、ともに旅をしていた宣教師たちは1814年にゴールの南約30kmに位置するウェリガマへ到着し、本格的な宣教活動を開始しました。

その後、彼らの布教活動によって、スリランカ各地に多くのメソジスト教会や学校が設立され、教育や福祉の発展にも大きく貢献しました。

40. サウスランズカレッジ (Southlands College)

旧称)ウェスリアン・ガールズ・スクール(Wesleyan Girls School)

サウスランズ・カレッジは、1885年にウェスレー派メソジスト宣教師によって設立された女子校です。創立当初はWesleyan Girls Schoolの名称で親しまれ、1923年に現在の「Southlands」の校名へ改称されました。

現在では、スリランカ南部を代表する名門女子校の一つとして知られています。

右側にある石造りの建物はメゾシスト教会

41. YMBA (Young Men's Buddhist Association)

42. スリランカテレコムオフィス (Telecommunication Maintenance Office)

ゴール・フォート内にあるこの建物は、スリランカの近代通信の歴史を伝える施設の一つです。

スリランカの通信の歴史は古く、1858年にコロンボとゴールの間に国内初の電信回線が開通しました。当時、英国統治下のセイロンでは電信網の整備が進められ、ゴールは港湾都市として重要な通信拠点の一つとなり、電信から電話、そして現代の通信サービスへと発展する中で、この施設も通信関連の役割を担ってきました。

現在のスリランカテレコム(Sri Lanka Telecom/SLT)は、1991年に政府系企業として設立され、1996年以降に民営化が進められました。しかし、そのルーツは19世紀半ばに始まったセイロンの電信事業までさかのぼることができます。

43. マーチャントホテル (The Merchant Galle Fort Hotel)

旧)オランダ統治時代の墓地/イギリス統治時代の市営市場(Dutch Cemetery and British Municipal Market)

このホテルは、ゴール・フォートの歴史を巧みに残したリノベーションホテルです。

ホテル入口は、石畳が残る開放的なカフェ&レストランエリアになっています。このエリアを左手に進むと、かつてこの場所が墓地であったことを伝える墓石を見ることができます。

カフェレストランの奥にはホテルのレセプションがあります。レセプションフロアは地面より少し高く設けられた板張りの床になっています。実はその床下にも墓石が残されており、将来的な考古学調査などにも対応できるよう、取り外し可能な構造になっているとのことです。

44. アル・バハジャトゥル・イブラヒーミーヤ・アラビックカレッジ(Al Bahjathul Ibraheemiyyah Arabic College)-1892年

1892年にゴール・フォートで設立された、スリランカを代表する歴史あるイスラム・アラビア語教育機関です。

当時、ゴールのムスリムコミュニティでは、ザウィヤと呼ばれる小規模な宗教教育施設が重要な役割を担っており、BIAカレッジもその伝統を受け継ぐ形で発展しました。

1928年に現在のChurch Street沿いの校舎へ移転しています。

45. フォートプリンターズホテル (The Fort Printers)

旧)マヒンダ・カレッジ旧校舎/イギリス領時代:British Messenger Company事務所

このホテルは、18世紀のオランダ統治時代に建てられた歴史的建築物を改修したブティックホテルです。

この建物は長い歴史の中で、学校(初期のMahinda College)や英国統治時代のBritish Messenger Companyの事務所など、さまざまな用途で利用されてきました。

その後、伝統的な印刷所として使われたことから「The Fort Printers」という名称が付けられ、現在はゴール・フォートを代表する歴史建築ホテルの一つとして再生されています。

ホテルのシンボルとして置かれているプレス機

46. 交通局 (Department of Motor Traffic )

旧)Edward Coat Company Building

47. KKブティック (KK Boutique)

旧)Chas P. Hayley Company Building

この建物は、1878年創業のChas P. Hayley & Co.の社屋として使われていた歴史的建築物です。同社は、現在のHayleys PLCのルーツとなる企業で、創業当初はスリランカ特産のココナッツ繊維(coir)製品の輸出事業を中心に発展しました。

かつて貿易会社の拠点だった建物は、現在ではKK Collectionが運営するKK Boutiqueとして生まれ変わり、スリランカらしい雑貨や衣類、ライフスタイルアイテムを扱うショップになっています。

48. ゴールフォートホテル (Galle Fort hotel)

この建物は、17世紀後半のオランダ統治時代に建てられた歴史的建築物で、当時は邸宅や倉庫として利用されていました。

その後、イギリス統治時代には宝石商の邸宅として改装され、ゴールの商業発展を支える建物の一つとなりました。

長年使用されず放置されていた建物は、約2年をかけて丁寧な修復・改修が行われ、2003年に「The Galle Fort Hotel」として生まれ変わりました。

49. ヘリテージゴールフォートホテル (The Heritage Galle Fort)

旧)オランダ統治時代の教会墓地(The Grand Church Cemetery Site)

この場所は、かつてオランダ統治時代に設けられた教会墓地(The Grand Church Cemetery Site)として利用されていました。

現在は、その歴史的な場所に建てられた全15室のブティックホテル「The Heritage Galle Fort」として生まれ変わり、ゴール・フォートの歴史的景観に調和した宿泊施設となっています。

50. YWCA (Young Women's Christian Association)

旧)イギリス領時代:オリエンタル銀行(Oriental Bank Corporation)

この建物は、イギリス統治時代に英国系銀行であるOriental Bank Corporationのゴール支店として使用されていました。

19世紀のゴールは、ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な港湾都市として発展し、フォート内には銀行や商社など多くの英国系商業施設が建てられました。

その後、建物はYWCAの施設として利用されています。

51. コマーシャル銀行 (Commercial Bank of Ceylon)

旧)イギリス領時代:Old Mansion Hotel/Chartered Mercantile Bank/Young Women's Christian Association(YWCA)

19世紀初頭に建てられたこの建物は、かつて「Old Mansion」と呼ばれるホテルとして利用されていました。

その後、英国系銀行であるChartered Mercantile Bank of India, London and Chinaのゴール支店として使用され、さらにYoung Women's Christian Association(YWCA)の施設としても利用された歴史があります。

1973年には、現在のCommercial Bankがスリランカ国内の事業を取得し、この建物も同行が所有することになり、現在も銀行支店として利用されています。

52.アングリカン教会/オールセインツ教会(Anglican Church / All Saints’ Church)-1871年

1871年に建てられた、ゴシック・リバイバル様式の英国国教会(Anglican Church)です。

設計は、コロンボ国立博物館の設計者としても知られる英国人建築家J.G. Smither(James George Smither)によるものです。

石積みの重厚な外観が特徴で、ゴール・フォートに残る英国植民地時代の代表的な宗教建築の一つです。

※英国国教会はプロテスタントに分類されますが、16世紀にローマ・カトリック教会から分離して成立した歴史を持つため、典礼や教会建築にはカトリックの伝統を受け継いだ要素も見られます。

53. クイーンズハウス (Queen's House)

旧) オランダ統治時代の司令官邸/イギリス統治時代の知事公邸(Dutch Galle Commander's Residence and British Governor's Residence)

1683年にオランダ東インド会社(VOC)によって建設された歴史的建築物です。

オランダ統治時代にはゴール司令官(Commander)の公邸として使用され、ゴール・フォートにおける行政の中心的な役割を担いました。

その後、イギリス統治時代には知事公邸(Governor’s Residence)として利用され、植民地時代を通じてゴールの政治・行政の象徴的な建物となりました。

54. 給油所 (Fuel Station)

55. 郵便局 (Post Office Buildig)※修復工事中

旧) オランダ統治時代の行政官宿舎・VOC関連施設/イギリス統治時代の軍需品保管施設・電信局(Dutch Administrator's Quarters and British Commissariat Stores and Telegraph Office)

この建物は、オランダ統治時代には行政官の宿舎やオランダ東インド会社(VOC)の行政・貿易関連施設として利用されていました。

イギリス統治時代には軍需品保管施設(Commissariat Stores)や電信局(Telegraph Office)として使用され、その後ゴール郵便局として利用されるようになりました。

この郵便局は、1850年代にセイロン(現在のスリランカ)で整備された初期郵便制度の一つとして設立された、歴史ある郵便局です。
現在、この歴史的な建物では老朽化への対応と保存を目的とした修復工事が進められています。
修復後は、世界遺産ゴール・フォート内の郵便局として、記念消印(特別印)の導入や郵便博物館の設置など、郵便に関連した機能を備えた施設として活用される計画です。

56.図書館 (Galle Library)

旧) 英国統治時代の給与支払所(British Pay House)-1832年

現在のゴール図書館の建物は、1832年に英国植民地政府の給与支払所(Pay House)として建設された歴史的建築物です。

ゴール図書館は、スリランカで最も古い公立図書館の一つとして知られています。

ゴールとオランダのフェルセン市は姉妹都市関係にあり、フェルセン市立図書館から多くの英語図書が寄贈されるなど、長年にわたり文化交流が続いています。

また、フェルセンに拠点を置くSOS Velsen財団は、1988年には図書館屋根の修復、2006年には館内の改修や書棚の整備を支援するなど、ゴール図書館の保存と発展に大きく貢献してきました。

57.オランダ改革派教会 (Dutch Reformed Church)-1755年

1755年にオランダ東インド会社(VOC)によって建設された、スリランカに現存する最古級のプロテスタント教会建築です。

この場所の教会の歴史はさらに古く、1640年にオランダがゴールを占領した後、現在の時計塔付近に最初の改革派教会が建てられました。現在の建物は、その後に建設された教会を受け継ぐ歴史的建築物です。

教会内部や敷地内には多くの墓石が残されています。当時のヨーロッパでは、教会敷地内やその周辺に埋葬する習慣があり、ゴールのオランダ改革派教会にもオランダ人や植民地時代の住民の墓碑が数多く残されています。教会敷地内での最後の埋葬は1863年とされています。
教会内には1760年製の歴史あるパイプオルガンも残されており、オランダ統治時代の面影を今に伝えています。

58.オランダ鐘楼 (Dutch Belfry)-1701年

1701年に建設されたオランダ改革派教会付属の鐘楼です。

オランダ統治時代のゴール・フォートでは、教会の礼拝時間を知らせるだけでなく、町の人々へ時刻や重要な出来事を伝える役割も担っていました。

厚い石造壁と簡素な装飾が特徴で、オランダ植民地時代の要塞都市の面影を残す歴史的建築物の一つです。

59. アマンガッラホテル (Amangalla Hotel)

旧) ニュー・オリエンタル・ホテル(N.O.H./New Oriental Hotel)-1860年代

アマンガッラの建物の歴史は古く、1694年にオランダ東インド会社(VOC)の時代に建設され、当初はオランダ総督や高官のための施設として利用されていました。

英国統治時代になると、ゴール港を訪れるヨーロッパ人旅行者や船客向けの宿泊施設へと改修され、1860年代には「ニュー・オリエンタル・ホテル(New Oriental Hotel)」として営業を開始しました。

その後、2005年にアマンリゾーツによって再生され、「Amangalla」として生まれ変わりました。
館内には、アーチ型の窓、木製の床、セラミックタイル、クラシカルな家具など、オランダ・英国植民地時代の面影を残す建築要素が随所に見られます。異なる時代の建築文化が融合した、ゴール・フォートを代表する歴史的ホテルの一つです。

60. ゴール国立博物館 (Galle National Museum)

旧) オランダ統治時代の砲兵隊倉庫(Dutch Artillery Store)-1686年

1686年にオランダ東インド会社(VOC)によって建設された、ゴール・フォートに残る最古級のオランダ植民地時代の平屋建築の一つです。

柱廊(ベランダ)を備えた特徴的な建築様式を持ち、当初はオランダ軍守備隊の砲兵関連施設・倉庫として使用されていました。

その後、隣接するニュー・オリエンタル・ホテル(現在のアマンガッラ)に関連する施設として利用され、一時期はホテルのビリヤードルームとして使われていました。

建物は修復を経て、1986年3月にゴール国立博物館として開館しました。現在は、ゴール地域の歴史、オランダ統治時代の遺物、伝統工芸品などを展示する文化施設となっています。

【街歩きの際に】

地図の看板を白黒に加工しましたので、是非下記写真をプリントアウトして、建物巡りをしてみてください。

まとめ

ゴール旧市街には、学校や教会、ホテル、銀行、郵便局、博物館など、ポルトガル・オランダ・イギリス統治時代の歴史を今に伝える建造物が数多く残されています。本記事で紹介した38〜60のスポットは、世界遺産の街並みを形成する重要な建築ばかりです。

前編(1〜16)、中編(17〜37)、後編(38〜60)の3記事をあわせて巡れば、ゴールフォートの主要な歴史的建造物をほぼ網羅できます。建物の歴史や用途の変遷を知りながら歩くことで、異国情緒あふれる世界遺産・ゴール旧市街の魅力をより深く味わえるでしょう。

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