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スリランカ南部・タンガッラの海辺に建つ「The Last House(ラスト・ハウス)」は、スリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが最後に手掛けた作品として知られるヴィラです。
本記事では、実際に宿泊した体験をもとに、建築の見どころや各客室、共有スペース、プライベートビーチまで写真付きで詳しく紹介します。
バワ建築らしい空間演出や設計思想にも触れながら、その魅力を解説します。
The Last Houseは、もともとイギリス人実業家ティム・ヤコブソンの別荘として計画されました(そのため「ヤコブソン・ハウス(Jacobson House)」とも呼ばれています)。
バワ最後の作品と言われる理由
香港在住だったイギリス人のティム・ヤコブソン(Tim Jacobson)※がこの場所を気に入り、1997年にバワへ設計を依頼しました。
バワはこの依頼を快諾しましたが、同年に脳卒中で倒れます。幸い軽症で回復したものの、1998年3月に2度目の脳卒中を発症して以降は常時介護が必要な状態となりました。
そのため、この建物はバワが基本設計(ラフスケッチ)までを担当し、現場監理や詳細設計は弟子のチャンナ・ダスワッテ(Channa Daswatte)が引き継ぎました。チャンナはバワのもとと現場を往復しながら建築を進めたといいます。
バワは設計だけでなくインテリアにも深く関わることが多い建築家でしたが、このヴィラについては詳細設計や家具・調度品などには関与していません。
それでも、2002年に完成したこの家を、バワは亡くなる前に一度訪れ、その完成を見届けたといわれています。
現在、この別荘は全5室のヴィラとして運営されています。各客室にはスリランカの植物の名前が付けられています。
客室単位で予約する場合は、宿泊可能年齢が10歳以上となっています。一棟貸切の場合は年齢制限はありません。
喧騒を離れ、静かに建築や自然を楽しみたい方におすすめです。
建築の見どころ
エントランス
下の写真がエントランスです。入り口はすぐに上り階段となっているため、中の様子はうかがい知れません。
このように入口から階段を上がらせ、その先で景色や建物全体を見せるドラマチックな演出は、バワが手掛けたCinnamon Bentota Beach、Jetwing Beach、Jetwing Lighthouseなどでも見ることができます。
視線の抜け
階段を上ると長い廊下が続き、左手にはプールと母屋が見えてきます。
黄色い外壁とターコイズブルーの建具が南国らしい鮮やかなコントラストを生み出しています。
メイン棟の2階には「Cinnamon Hill Twin」と「Cinnamon Hill Double」の2室があり、1階部分は宿泊者共用のリビングやダイニングスペースとなっています(下部写真参照)。
下の写真はシッティングエリアからエントランス側を見たところ。エントランスの上部が「Na」ルームになっています。【The Last Houseの共有スペース:シッティングエリア、リビング、ダイニングスペース】
額縁構図
開口部越しに隣の空間が額縁のように見える設計。
半屋外のリビング、室内リビング、ダイニングスペースの3つの空間は一直線に配置されており、窓枠やドア枠の位置も揃えられています。そのため、開口部越しに見える隣の空間が、まるで額装された絵画や鏡のように見える錯覚を生み出しています。
【客室❶&❷:Cinnamon Hill Double/Cinnamon Hill Twin】
メイン棟の2階に位置する客室で、プール側と庭園(海側)の両方に開かれています。。
【客室❶:Cinnamon Hill Double】
※上下の写真は3名で利用した時のため、手前にエキストラベッドが映っています。バスルームもプール側と海側の両方に開かれた造りになっています(必要に応じて扉を閉めることが可能)。バスタブ奥の左側がシャワー、右側がトイレです。



↑上記Atteriya Roomの写真はThe Last House Official Websiteから転載
【客室❷:Cinnamon Hill Twin】
Cinnamon Hill DoubleとCinnamon Hill Twinのバルコニーは共用で、間は衝立で仕切られているのみです。
この客室最大の特徴は、プライベートな中庭と屋外に設けられたバスタブです。【客室❹:Na】
エントランス上部に位置する客室です。
デスク横の小窓からは廊下と、その先に広がる庭園や海側の景色を眺めることができます。
【客室❺:Atteriya】
※未見のため、客室位置は確認できていません。
【プライベートビーチ】
庭からは直接ビーチに出ることが出来ます。時期や満潮時には波が高くなるため、海へ入る際は十分な注意が必要です。
海況の良いシーズンであれば、ホテルに依頼して釣りやシュノーケリング用のボートを手配することも可能です。
最後に
The Last Houseは、ジェフリー・バワ最後の建築作品として知られる全5室のヴィラです。
建築そのものを楽しめるホテルであり、単なる宿泊施設ではなく「バワの空間」を体験できる場所でもあります。
スリランカでバワ建築を巡るなら、一度は訪れたい一軒です。




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