エッラオデッセイ(Ella Odyssey)とは?スリランカ屈指の絶景観光列車
エッラオデッセイの特徴と通常列車との違い
コロンボフォート(Colombo-Fort)から、バドゥッラ(Badulla)を10時間23分かけて走るこの列車は、10の景観ポイントで2〜3分間減速または停車をします。
エッラオデッセイは、スリランカで最も景観を楽しめる観光列車です。
通常の列車より料金は高めですが、ナインアーチブリッジや滝、紅茶畑などの景観ポイントで減速・停車するため、初めて紅茶列車に乗る方には特におすすめです。
座席クラスを比較|1等・2等・3等の違いとおすすめ
車両は1等車(A/C付き-全176席)、2等車(全144席)、3等車(全50席)の総370席となり、パンやスナック、飲み物が買える販売車両もついています。
1等車(A/C車)のメリット・デメリット
布地のリクライニング座席でコンセントもついていますが、A/C車両のため上部の窓が少し開閉できるのみで下の窓は固定されており開閉できないので、写真撮影には不向きです。
また、座席配置と窓の位置が一致していないため、窓に一致した座席の場合は景観が大いに楽しめる一方、窓枠と窓枠の間にある座席の場合は視界が遮られるため前のめりか首を真横に向けて外を眺める形になります。
上記はやや誇張した図ですが、AさんCさんは眺望がありますが、窓と窓の間の席のBさんは真横を向くか前に乗り出さないとよく見ることができません。
2等車は写真撮影派に人気
合皮(ビニル)のリクライニング席で、各車両中央部にトイレがついています(トイレの真横の席だとにおいが気になる場合もあります)。
窓が全開にできるため写真などの撮影に向いていますが、1等車と同じく座席と窓が一致していないため窓に一致した座席の場合は景観が大いに楽しめる一方、窓枠と窓枠の間にある座席の場合は視界が遮られるため前のめりか首を真横に向けて外を眺める形になります。
座席固定のボックス席になります。リクライニングはありませんが、座席と窓が一致しているため3等席はどの席にあたっても景観が確保できます。ただボックス席なのと、1座席3名掛けなのでグループには向いていますが、1-2名などの場合見知らぬ人と向かい合わせか隣掛けでテーブルも共有となります。
キャンディ駅で進行方向が変わるので要注意
コロンボフォート⇒キャンディ、キャンディ⇒バドゥッラではキャンディで進行方向が逆転します。2、3等車でコロンボ出発時座席前方に進行していた席の場合は、キャンディからは座席後方に進行となります。
なお、1等車は座席が回転できますが、2、3等車は座席が回転できない固定となります。
エッラオデッセイの予約方法|オンライン予約・駅購入・注意点
エッラオデッセイは全車指定席のため、事前に座席を予約しないと乗車することはできません。
指定席の発売開始日はいつ?
通常、乗車日の30日※前から販売開始となります。
※販売開始日は、燃料問題やその他の事情により予告なく変更される場合があります。
駅窓口で購入する方法※
※発売初日以降コロンボフォート(17番カウンター)やキャンディなど主要駅で購入が可能です。
購入には乗車する全員のパスポート番号(スリランカ人の場合はID番号)が必要です。
並び座席や窓側など、リクエストが可能です。
オンライン予約の手順と発券方法
下記のサイトよりオンライン予約(カード支払いのみ)ができます。ログインの表示がありますが、ログインしないで利用可能です。※オンライン予約は手数料がかかります
オンラインは24時間利用可能ですが発売初日は10時からの予約受付となります追記)2024年3月14日より、発売初日は19時に発売開始となりました。
オンライン予約で注意したい3つのポイント
※注意①:オンライン予約(eTicketとありますが)は、指定窓口で発券が必要です。
※注意②:オンライン場合も予約には乗車する全員のパスポート番号(スリランカ人の場合はID番号)が必要です。
※注意③:座席は選べず、指定席の座席番号は決算が完了した後に表示されます。並びの座席でない場合も、購入時にその旨を告げる表示はありません。
残席数が少ない場合は、並びの座席ではなく離れた座席や、通路側の座席が割り当てられる可能性が高いので2枚以上購入の場合は注意が必要です。
なお窓口で発券の際も、オンライン予約で発行された座席番号からの変更はできません。
当日購入
乗車日当日にキャンセル座席(リリース座席)がある場合は購入が可能です。
キャンセル・払い戻しのルール
払い戻し率
列車の出発時刻※の(※乗車駅の出発時刻か始発駅の出発時刻かは不明)
➡168時間以上前 (7日以上):75%
➡48時間以上168時間未満 (2日以上7日未満):50%
➡48時間未満 (2日未満):0%(払い戻し不可)
参考)コロンボフォート(Colombo-Fort)駅の場合
▶購入場所(発売日/当日購入)、Eチケット発券場所
17番カウンターが指定席乗車券の発売ならびに発券カウンターとなります。
駅のため窓口は開いていますが、発売初日は10時からの販売開始となります。
追記)2024年3月14日より、発売初日の窓口販売は廃止となりました(初日以降は窓口購入可能)
▶Eチケット発券場所
17番カウンターは事前ならびに当日指定席乗車券の販売窓口でもあるため、いつでも人が並んでいます。Eチケットの発券のみであれば、17番カウンターの先にあるMobitel Ticketingカウンター(発券カウンター)の利用が便利です。
主な停車駅と景観スポット
[08:13着/08:25発]キャンディ(Kandy)駅-標高488.41メートル
ここから進行方向が前後逆転します
↓
[08:33着]ペラデニヤ(Peradeniya)駅-標高473.47メートル
↓
[アンブルワワタワー(Ambuluwawa Tower)]※キャンディ駅から約40分後(進行方向右側)
日本ではアニメ『ドラゴンボール』に登場する「カリン塔」に似ていることで話題になったタワーです。
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[09:18着]ナーワラピティヤ(Nawalapitiya)駅-標高583.23メートル
↓約23分後(93.5マイルポイント付近)
ラクシャパナの滝/Lakshapana Ella(Horsetail Waterfall)※進行方向左側
(📷減速) 高低差129mの滝で、馬の尾に見えることから「ホーステイル」の別名がついています。
↓(107.25マイルポイント付近)
スリーパーダ(アダムスピーク)ビュー(Sri Pada (Adam's Peak) View)※進行方向右側
(📷減速) 標高2,243mの山(スリランカでは5番目に高い山)で、仏教、ヒンズー教、イスラム教徒、キリスト教徒の『聖山』で信仰対象の山となっています。
↓山頂に少し雲がかかった三角の山がスリーパーダ(※下記2枚はエッラオデッセイ以外の列車乗車日に撮影)
↓本来は上2枚の写真のように茶畑の先にスリーパーダが見られますが、雲がかかるとみられません
↓ハットン駅前頃から紅茶畑の景色が始まります
↓
[10:35着]ハットン(Hatton)駅-標高1262.50メートル
👟スリーパーダ(アダムスピーク)登山の玄関口※玄関口といっても駅から登山口(ナラタニヤ)までは約30㎞あります
↓紅茶畑の谷あいに見えるのは紅茶工場
↓(114.5マイルポイント付近)
セントクレアの滝(St Clair Waterfall View)※進行方向左側
(📷減速) 大小2つの滝からなるスリランカで最も幅が広い滝で「スリランカのナイアガラ」と呼ばれています。
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グレートウェスタン(Great Western)駅-標高1455.48メートル
英国植民地時代の1893年に建設された、グレートウェスタン山脈の麓にある駅。
↓
[12:02着]ナーヌオヤ(Nanu Oya)駅-標高1613.10メートル
👟ヌワラエリヤの最寄り駅※最寄りといっても駅からタウンまでは約7km離れています
↓(134.25マイルポイント付近)
エルギンの滝(Elgin Falls View)※進行方向右側
(📷減速) 高低差25mほどの滝ですが標高1500mの場所に位置しており、遠くからでも眺めることのできる滝です
↓
パッティポラ(Pattipola)駅-標高1897.56メートル
📷スリランカで最も標高の高い所にある鉄道駅
👟世界遺産ホートンプレインズ国立公園の最寄り駅※最寄りといっても駅から公園入口までは約5.7km離れています
↓(139.75マイルポイント付近)
スリランカ鉄道の最高標高地点(Summit Level)(📷減速) -標高1898.10メートル
↓
パティポラトンネル(No 18 Tunnel)
(📷減速) スリランカ鉄道の中で一番高い場所にあるトンネル
オヒヤ(Ohiya)駅-標高1774メートル
👟こちらも世界遺産ホートンプレインズ国立公園の玄関駅※駅から公園入口までは約10km離れています
オヒヤ駅ととイダルガスヒンナ駅間には14のトンネルがあり、2つの鉄道駅間のトンネル数ではスリランカ鉄道最多となっています。
↓
イダルガスヒンナ(Idalgashinna)駅-標高1665.85メートル
📷英国植民地時代の1893年に建設されたこの駅は、駅からの眺望が美しい場所です。
↓(150.5マイルポイント付近)
フランカポラビュー(Sulan Kapolla View)※進行方向左側
世界遺産「スリランカの中央高地」に含まれるナックルズ山脈の一部リバーストン(Riverston)が眺望できる場所
↓奥にそびえるのがリバーストン↓
[13:52着]ハプタレー(Haputale)駅(3分停車)-標高1479.57メートル
📷「霧の町」と言われる風光明媚な町で、「リプトンズシート」への最寄り駅※駅からリプトンズシートまでは約15km離れています
↓(167.5マイルポイント付近)
キタルの滝(Kithal Ella Waterfall View)※進行方向 右側
(📷減速) 高低差23mほどの滝(乾季は水が枯渇するため見られません)
↓
[14:47着]エッラ(Ella)駅(5分停車)-標高1041.46メートル
↓(150.5マイルポイント付近)
ナインアーチブリッジ(Nine Arches Bridge)
(📷10分停車) その名の通り9つのアーチ(10の橋脚)からなる高架橋です。1921年に完成したこの橋は、高さ約24m,全長約91mのこの橋は全部がセメントとレンガでできており、鉄鋼は使用されていません。
↓※下記はエッラオデッセイとは別の列車です↓
[15:15着]デモダラ(Demodara)駅-標高912.50メートル
デモダラ(Demodara)駅の周りは螺旋状に線路が敷かれています(デモダラループ/Demodara Loop)。
↑デモダラ駅前にある、駅の模型デモダラループ/Demodara Loop
19世紀後半に紅茶輸送のため建設されたアップカントリーラインは、その後バドゥッラ方面へ延伸されることになり、線路を敷く工事が始まりました。延伸区間の両側から線路工事を進めていった際に、このデモダラ駅地点で両線路の高低差が約20メートルになることがわかりました。
解決策を見つけられず頭を抱えていたイギリス人エンジニア(注釈 当時スリランカは英国の植民地)の前に村人が提案したのが螺旋状にレールを敷くことでした。螺旋状に両線路をつなぐことで、列車が走行できる許容勾配になっています。
↓
[15:39着]ハーリエラ(Hali Ela)駅
エッラオデッセイと通常列車はどちらがおすすめ?
上記のタイムスケジュールを見て分かるように、この列車は『景観を楽しむ』ことを目的とした列車のため、停車箇所や停車時間が長く少しでも早く移動したい方には向きません。
さらに遅延も常習化しています。実際に乗車した時は定刻にコロンボフォートを発車しましたが、キャンディ駅の時点で予定時刻の20分遅れ、エッラに到着時点で1時間遅れでした。
エッラオデッセイはコロンボーエッラ間の場合[1等車5,000ルピー、2等車4,000ルピー、3等車3,000ルピー]2024年4/20時点)[1等車8,000ルピー、2等車6,000ルピー、3等車5,000ルピー]と高めの料金設定になっています。
しかしながら景観鑑賞用に作った車両でもなければ、景観地点に来たことや進行方向どちら側に見えるかなどの車内アナウンスもないため、事前に景観ポイントを押さえておかなければ、かなり不満の残る乗車になるかと思います。
停車駅と景観ポイント名の電光表示はありますが、電光表示の駅(景観スポット)を出発したら、次の停車駅または次の景観スポットの表示となるため、電光表示からは景観スポットに差しかかるタイミングを知ることはできません。
少しでも早く移動したい場合
Expressの『ポディメニケ号(Podi Menike)』(列車番号 往路1005/復路1006)または『ウダラタメニケ号(Udarata Menike)』(列車番号 往路1015/復路1016)をお勧めします。
料金はコロンボーエッラ間の場合[1等車3,000ルピー、2等車2,000ルピー、3等車1,500ルピー]2024年4/20時点)[1等車2,800ルピー、2等車1,800ルピー、3等車1,300ルピー]と、エッラオデッセイの半額以下です。走る路線は同じなので、景観ポイントを押さえておけば同じ景色を眺めながら早く移動することができます。
乗車前に知っておきたい注意点
スリランカ鉄道は遅延・運休が多い
スリランカの列車は遅延や運休が多く移動手段としてはおススメしにくいのが実情です。
そのため移動手段ではなく、あくまで観光の一つとして余裕を持って旅行日程に取り入れるのが良いかと思います。
特に、列車移動の日はその後に予定は入れないほうが良いでしょう。
写真撮影時の安全対策
スリランカ鉄道の旅は観光客にも人気で、SNS等多くのメディアに写真が投稿されています。列車の入り口から身を乗り出してキスをするカップル写真など、写真にするととても素敵な一枚ではありますが、運行中の列車から身を乗り出すのは大きな危険を伴います。
今年2月もフランス人旅行客が写真撮影をしようとして列車から落ちた(幸い命に別状はなし)とのニュースも出たばかりです。
スリランカ列車の場合、扉が開いたままのうえ、揺れが大きいので振り落とされる可能性があります。また、列車とトンネルや線路脇に生えている木など十分な距離が確保されていないため、窓や入り口から身を乗り出してぶつかるというケースも多くあります。
線路を歩く際も場所によっては列車が来た際に脇によけるスペースがないところもあります。列車乗車の際や、線路付近では十分にお気を付けください。
エッラオデッセイでスリランカ屈指の絶景鉄道旅
スリランカを代表する絶景鉄道「エッラオデッセイ」は、通常の高原列車とは異なり、ナインアーチブリッジや滝、紅茶畑などの見どころで減速・停車する、景観を楽しむために運行されている観光列車です。料金は通常列車より高めですが、初めてアップカントリーラインを訪れる方や、車窓からの景色をじっくり楽しみたい方には十分に価値のある列車といえるでしょう。
一方で、全車指定席で事前予約が必要なことや、オンライン予約では座席番号が選べないこと、列車の遅延が多いことなど、事前に知っておきたい注意点も少なくありません。また、座席クラスによって車窓の見え方や撮影のしやすさが大きく異なるため、旅のスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
この記事を参考に、予約方法や座席選び、見どころを事前に確認しておけば、スリランカ屈指の絶景鉄道の旅をより満喫できるはずです。紅茶畑や高原の風景が織りなす、世界でも有数の美しい車窓をぜひ楽しんでください。
2024年4/20追記)
目黒連さんが出演する『キリン午後の紅茶無糖』の新CMが4/22からオンエアされます。
テレビCMに先立って、4/19にウェブで先行公開されています。
キリン 午後の紅茶 「紅茶鉄道に乗って」篇 60秒
このCMに登場する場面は、
❷Rosetta-Great Westan辺りの区間の紅茶畑(特に📍
Hatton駅前後)
こんにちは。こちらのサイトの情報が1番分かりやすく参考になりました。スリランカ旅行を計画しているため、とても有難いです。
返信削除ちなみに、2025現在では鉄道時間や車両など、また少し変わっているように思うのですが、なにか情報などがありましたらぜひご教示頂けますと幸いです。
コメントありがとうございます。閲覧いただきとても嬉しいです。
削除大まかな運行列車の確認は、国営スリランカ鉄道(Sri Lanka Railways)のオンライン時刻表⇒(https://eservices.railway.gov.lk/schedule/homeAction.action?lang=en)が便利です。ただ、この時刻表の発車時刻や到着時刻は実際の運行と若干ずれがある上、掲載の乗車料金は全くの別物(長年更新されていません)ので、日時検索で平日と土日、休日の3パターンで検索して、あくまでどのような列車があるかを確認するのに役立ちます(※この時刻表の場合、ELLAはELLEで検索)。
正確な料金と時刻は、国営スリランカ鉄道のオンライン予約ページ⇒(https://seatreservation.railway.gov.lk/mtktwebslr/)で検索できるのですが、すでに売り切れの場合の列車や客車等級は表示されないので、なるべく先の日付(29日先まで※初日発売時間を過ぎていたら30日先も表示)で検索してみるというように、先の2つのサイトを組み合わせて情報収集されることをお勧めします。
時刻は変更になる可能性があるので、乗車日または曜日が決まっていたらその条件で再検索してみてください。
現在、Ella Odyssey(列車番号1041)は土日、コロンボ発だと週末のみWeekend Ella Express(列車番号1001)が 運行されているようです(特別列車の運行期間はわかりません)。Podi Menike(列車番号1005)とUdaeata Menike(列車番号1015)は毎日運行です。
予約には乗車される方のパスポート番号も必要なのですが、現在転売からの不正取得対策で、乗車時もパスポートの掲示が必要で、チケット記載の番号と異なる場合乗車拒否となっているようです。パスポートの更新などで予約時のパスポート番号と異なる場合はご注意ください(このケースの場合は予約時のパスポートも携行する)。