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ヘリタンスカンダラマに近いジェフリー・バワ建築『ポパム樹木園』(ネイチャーアクティビティ―スポット)

ランカフルカターワ

ヘリタンス カンダラマから約7kmの自然スポット

ヘリタンスカンダラマから約7kmほど離れたところにある『ポパム樹木園/NIFS Popham Arboretum』
この樹木園の魅力は、単なる自然観察スポットではなく、森林再生の実験場であると同時に、ジェフリー・バワゆかりの建築を見学できる点にあります。

ポパム樹木園(NIFS Popham Arboretum)とは?

森林再生の実験場として誕生した樹木園

この樹木園は、英国海軍士官であったサム・ポパム(Sam Popham:1923-2022年)によって1963年に設立されました。

1989年にポパム氏から寄贈を受けたNational Institute of Fundamental Studies(NIFS、譲渡当時はInstitute of Fundamental Studies:IFS)は、寄贈された7.5エーカーの土地に27エーカーの土地を追加し、現在 34.5エーカーの広大な樹木園となっています。
樹齢300年を超える黒檀(エボニー)をはじめ、132種の木本植物85種の薬用植物が生育しており、83科に属する合計317種の植物が生育しています。動物相も豊かで、25種の哺乳類、83種の鳥類(渡り鳥を含む)、77種のチョウ類、12種のトンボ類などの生息が記録されています。

ジェフリー・バワが設計したロッジと給水塔

樹木園を訪れた人が最初に立ち寄るのが、チケット販売を兼ねたオフィス兼ロッジです(写真上)。もとはポパム氏の住居で、このロッジと給水塔(写真下)はジェフリーバワ(Geoffrey Bawa/1919-2003)が設計したと言われています。

1963年に7.5エーカーの土地を購入し移り住んだ当初、ポパム氏はスリランカの田舎の伝統的家屋である土壁の家に住んでいました。その後、バワと知り合ったポパム氏は彼に設計を依頼し、建てられたのが上記のロッジと給水塔です。

船をモチーフにしたユニークな建築デザイン

ロッジには現地で採石された片麻岩(Gneiss rocks)が使用され、1971年から1973年にかけて建設されました。ロッジの後方には、同じく片麻岩を用いた高さ約7メートルの給水塔が建てられました。海軍士官であったポパム氏の経歴を知ったバワは、ロッジを船体、給水塔を船の煙突に見立てて設計したといわれています。

バワの作品としてほとんど知られていない建築

このロッジについては、ジェフリー・バワ財団の公開資料などには記載がなく、バワが私的に請け負ったものと言われています。

ポパム氏のミュージアム

なお、ポパム氏が一番初めに住んでいた土壁の家は朽ちてしまいましたが、残っている写真を基にセメントで再築され、現在はポパム氏のミニミュージアムとなっています。

サム・ポパムがつくり上げた森林再生の軌跡

ポパム氏はイギリスに生まれ、第二次世界大戦中のイギリス海軍士官時代に初めてスリランカを訪れました。戦後はイギリスに戻り教師をしていましたが、その後、茶園経営に携わるため再びスリランカへ渡り、約10年間暮らしました。

マンゴー農園予定地から自然林へ

1963年にダンブッラのこの土地(7.5エーカー)を購入しました。当初はマンゴー栽培の目的でしたが、ポパム氏は樹木園としての再生を決めます。
雑草や低木を伐採し、在来種の苗木が自然に育ち、定着するのを辛抱強く見守りました。その結果、樹冠が密集した乾燥地帯の森林を再生しました。ポパム氏は、スミソニアン研究所の「セイロン(スリランカの旧国名)の植物相プロジェクト」の現地調査の責任者も務めていました。
ミュージアムにはポパム氏の寝室が再現されていますが、この寝室はバワが設計したロッジのポパム氏のベッドルームを模したものとのことで、寝床を床面より高く設けるという、スリランカの僧院建築にも見られる伝統的な建築様式が取り入れられています。

園内で楽しめる見どころと自然観察

樹齢300年の黒檀をはじめとする豊かな植物と多彩な生き物

バワ建築としてはほとんど知られていないため、建築を目的に訪れる人は多くありません。しかし、この樹木園の魅力は建築だけではありません。

園内には900メートルから2.3キロメートルまで、距離や所要時間の異なる4つのトレイルが整備されており、森林散策を楽しむことができます(開園7:30~18:00、チケット販売は17:00まで)。

また、夜にはスレンダーロリスやセンザンコウなどの夜行性動物を探すナイトトレッキング(※要事前予約)も開催されています。
ナイトトレッキングに興味がある方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

まとめ

ポパム樹木園は、森林再生の成功例として高く評価されているだけでなく、ジェフリー・バワが手がけた知られざる建築も見学できる貴重なスポットです。

樹齢300年を超える黒檀をはじめとする豊かな森や多彩な野生動物にも触れることができ、建築と自然の両方を楽しめます。

ヘリタンス・カンダラマから車で約15分とアクセスも良いため、ホテル滞在とあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。

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