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ジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa)は、コロンボ市内(Colombo)だけでも60か所以上※の建築物を手掛けました(※バワが所属していた建築事務所による作品も含む)。
その中で、これまで宿泊施設として利用できた建築は以下の3軒でしたが、新たに1軒が加わりました。
❶ナンバーイレブン(Number 11):バワの住居であった場所
❷ザ・タワー バイジェフリーバワThe Tower by Geoffrey Bawa:以前バワが設計を手掛けた夫妻の娘の家
❸デサラムハウス(De Saram House):バワは親交が深いデサラム一族の、音楽一家のために改築と増築を手掛けた家
(その他の、コロンボのバワ建築については『🔗コロンボ・バワスポット(前編-9か所)』『🔗コロンボ・バワスポット(後編-16か所)』をご参照ください)
2025年7月より宿泊可能となった施設が、ジェットウィング・ラトナム・レジデンス(Jetwing Ratnam Residence)です。

この邸宅は1979年にバワが実業家ラトナ シヴァラトナム(Ratna Sivaratnam)一家のために設計し、長年私邸として使用されてきましたが、2024年初頭に売りに出された後、Jetwing Hotelsが買収しました。
ジェットウィングは、バワが初期設計に携わったJetwing Beach、Jetwing Lagoon、Jetwing Lighthouseの3つのホテルを所有しており、ラトナムレジデンスはジェットウィング4軒目の「バワホテル」となります。
この邸宅を全4室のブティックホテルへと改装したのは、バワの弟子であり、Jetwing Lagoonの改装も手掛けた建築家ヴィノド・ジャヤシンヘ(Vinod Jayasinghe)氏です。
ジャヤシンへ氏は、バワ建築の本質を損なうことなく、もともと3つだった寝室を、それぞれ専用バスルーム付きの4室へと改修しました。追加された変更は最小限で、1室に専用バスルームを新設し、別の部屋には不足していた家具を補った程度とのこと。
チューリップチェアや、葉の葉脈が刻まれたコンクリート製のコーヒーテーブルなど、多くの家具はラトナム一家の居住時のまま残されています。
新たなアート作品もいくつか加えられていますが、展示されている作品の多くも一家の居住時のものだそうです。

オリジナルの設計や備品の大半をそのまま残しながら、宿泊者がより多くの魅力的な空間を体験できるよう配慮されています。
2024年の買収から2025年の開業までの期間が短いことからも、改修がいかに必要最小限に抑えられているかがうかがえます。
共有エリア
建物は、バワの特徴である屋内と屋外の境界が曖昧で、空間がシームレスに融合している「トロピカル・モダニズム」を体現しています。中に入ると広々としたダイニングとラウンジエリアが広がります。
開放された屋根部分からは植物の根が垂れ下がり、木の幹が木製の梁を突き抜けるように伸びています。高い天井とふんだんに使われたガラスによって、木漏れ日と豊かな緑が主役となり、家全体に開放感が生まれています。まるで自然の中に身を置いているかのような感覚を味わえる空間です。
自然光にあふれ、夕方まで電気をつけなくても明るい空間となっています。明るいながらも直射日光は当たらず、このリビングダイニング空間はA/Cはありませんが、シーリングファンのみでも十分涼しく過ごすことができます。

客室(4室中3室)はサロン風のドアの奥に配置されており、共有空間とのプライバシーもしっかりと確保されています(写真下参照)。
客室
現時点で、全4室のルームカテゴリは、Deluxe Atticが1室とDeluxeが3室となっています。
Deluxeは3室ですが、3室とも広さが異なります。
① Deluxe Arric(室内約23.7平米、バスルーム約10.6平米;トータル34.26平米)
もともとは主寝室だった空間で、中2階のある一番大きな部屋となっています。メゾネット部分にはシングルベッドが2台あるので、家族や3人以上での宿泊に向いています。また、現時点ではこの部屋のみテレビとミニ冷蔵庫がついています。
② Deluxe-1(室内約11.2平米、バスルーム約5.6平米;トータル17.07平米)
かつて子ども部屋として使われてた部屋の1つ。全4室の中で一番矮小となります。
③ Deluxe-2(室内約13.3平米、バスルーム約5平米;トータル18.24平米)
こちらも子ども部屋として使われてた部屋ですが、こちらは天井まで吹き抜けとなっているうえ、坪庭があるため、面積の割に開放感のある部屋となっています。
④ Deluxe-3(室内約18.5平米、バスルーム約5平米;トータル23.48平米)
この客室では、玄関側の中庭にある外階段から独立してアクセスできる造りです。専用テラスがあり、4室の中で最もプライベート感の高い空間となっています。植栽に隠れた客室への階段(写真下)
客室入口と専用テラス(写真下)
↑上記3枚の写真はJetwing Ratnam公式イメージより転載そのほか
周辺には大きな通りがあり、スリランカ最大の商業都市であるコロンボ中心部らしく、住宅が密集し、交通量も少なくありません。
しかし、建物内に一歩足を踏み入れると緑あふれる別世界となっています。
現在は食事の提供はなく、宿泊プランはルームオンリー(素泊まり)のみです。しかし周辺にはレストランやカフェも多く、Uberなどのデリバリーサービスも利用できます。
室内に電気ケトルや紅茶やコーヒーはありません(お水はあり)が、スタッフにコーヒーや紅茶のリクエストをすることができます。
現時点では宿泊可能なコロンボのバワ建築の中でもかなり手頃な価格で滞在できます。しかし、今後は値上がりしていくことが予想されますので、興味のある方はコロンボを訪れる際に、ぜひ宿泊を検討してみてはいかがでしょうか。
📚お勧めのバワ本



























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