コロンボファッションウィーク (下請け国からファッションのリーディング国へ)

「繊維業」はスリランカの主要産業の一つであり、スリランカの輸出品目の一位である「繊維・衣類製品等」は、総輸出額の76.3%(2020年)を占めています

Tommy Hilfiger(トミーヒルフィガー)VICTORIA'S SECRET(ヴィクトリアシークレット)、女性用下着ブランドのTriumph(トリンプ)など有名アパレルブランド輸出向けアパレル衣料の製造企業が沢山あり、日本の衣料品メーカーユニクロ(UNIQLO)Wacoal(ワコール)もスリランカが生産拠点の一つです
スリランカ最大手の衣類製造企業ブランディックス(Brandix)で生産されるジーンズの顧客には、リーバイス(Levis)ギャップ(Gap)ピエールカルダン(Pierre Cardin)など有名ブランドが名前を連ねています。

このようにスリランカは繊維・衣類製品の質の高い生産国として知られています。
しかし一方で生産国で安く製造して、販売国で高く売るというアパレルの構図があり、製造国、下請け国としての労働環境や発注企業との対等性など多くの問題も抱えています。

上記にも名前を挙げた、スリランカの衣類製造企業ブランディックス(Brandix)で昨年10月に1000人以上のコロナの集団感染が発覚した際には、納期に合わせるため体調がすぐれなくても勤務していた実態も浮き彫りになりました。

2021年6月に公開されたグリード ファストファッション帝国の真実は、ファストファッションブランド経営者の栄光と転落をブラックユーモアを織り交ぜながら描きながら、華やかさを支える搾取の構図というファッションビジネスの闇に切り込んだ映画です。映画内の下請けの縫製工場は、スリランカの実際の縫製工場で撮影されています。
『グリード ファストファッション帝国の真実』予告編

しかし近年スリランカは、単なる衣料製造国のみならずファッションやデザイン、デザイナーの発信ならびに輩出国にもなりつつあります

11月13,14日の2日に渡り『コロンボファッションウィーク(CFW)が開催されました
CFWは2003年にスタートし、今やアジアの大きな4つのファッションウィークの1つとなっており、スリランカ国内での知名度のみならずスリランカのファッションを国際的にも確固たる地位に押し上げたプロジェクトとなっています。

今年の『Swim week Colombo』では、11人のスリランカのデザイナーがリゾートウェアなどの最新のコレクションを披露しました。

Swim week Colombo』の模様は下記リンクよりご覧いただけます。
💃11/13開催(※映像は41分30秒頃開始します)

💃11/14開催(※映像は 14分30秒頃開始します)

CFWの創設者兼マネージングディレクターはAjai Vir Singh。
アジャイ氏は、スリランカ人デザイナーに誇りを持たせ、スリランカのファッションを消費者が喜んで購入するようになるよう、スリランカのファッション業界のあらゆる側面に進歩的な変化をもたらすことを目的としてCFWを立ち上げました。

ただ単にファッションショーなどで衣服やデザイナーを紹介していくのではなく、デザイナーの悩みや相談を聞き考え方や関連した経験を共有していくメンターシッププログラムや、販売店でのプレゼンテーションなどにも取り組んできました。

CFW立ち上げ当初から彼はスリランカのアパレル業界のために「Garments Without Guilt( 罪悪感のない衣服)」という言葉を作り、そのプロモーションプログラムの開発に尽力しました。
2015年には、Ajaiはスリランカのデザイナーが所属できる組織「Fashion Design Council Sri Lanka(スリランカファッションデザイン評議会)」の設立に尽力しました。彼は同評議会の理事を務めています。

これからも多くのスリランカ発信のファッション並びにデザイナーが世界においても活躍していくことでしょう。

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