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昨日「スリランカ、日本にワクチン要請」(6/9共同通信社)の報道が出ました。
スリランカ政府が、日本政府に60万回分の英アストラゼネカ製ワクチンを要請したというものです。※現時点では協議中で決定ではありません。
スリランカでは現在、新型コロナウイルスワクチンとして、イギリスのアストラゼネカ製「コビシールド」、中国製「シノファーム」、ロシア製「スプートニクⅤ」の3種が使用されています。
スリランカで最初に承認が下りたのがアストロゼネカ製コビシードのため、医療従事者や軍隊など第一線に従事する者にワクチン接種がなされたほか、1月中旬には感染者の多い西部州中心に一般市民にもアストラゼネカ製のワクチン接種が開始されました。
アストラゼネカ製ワクチンの2回目の推奨接種間隔は約8週間後と言われています(シノファームならびにスプートニクの推奨2回目接種は約3週間後)。
しかし、アストラゼネカ製のワクチン製造国であるインドにおいて感染が拡大した影響で、アストラゼネカ製ワクチンの供給が滞り、当初の予定のアストラゼネカ製ワクチンが入手できない状態となっています。
そのため、1回目を接種した人でもまだ2回目を打てていないという状況に陥っています。
上記のデータをみると、4/22までに約92.5万人が1回目のアストラゼネカ製のワクチン接種を終えていますが、2回目の接種を終えたのは約35.4万人。
約57万人の人がアストラゼネカ製のワクチンの2回目を待っている状態ということになります。
アストラゼネカ製ワクチンを1回目接種した人に、シノファームなど別のワクチンを打つことも検討されてはいますが、承認には至っていません。
このような事情があるため、そのためスリランカ政府はアストラゼネカ製ワクチンの入手を急いでいるというわけです。
6/9の時点で、いずれかのワクチンを1回接種した人数は約208万人(人口の約9%)、2回接種した人数は約36万人(人口の約1.65%)と発表されています(※この数値は上記保健省発表の6/9データを基にしています。下記のDaily Mirrorの数字と差異があります)。
スリランカのワクチン接種の対象は30歳以上。30歳以上の接種率に置き換えると、1回接種者は約17%、2回接種者は約3%になります。
※上記はDaily Mirror出典
上記画像データの示す通り、当初スリランカはシノファームもスプートニクVもそれぞれの政府(中国、ロシア)からの寄付でしたが、アストラゼネカ製の接種を進めていました。
しかしアストラゼネカ製が入手困難となり、主にシノファームの購入に切り替えています。
5月からはシノファームワクチンが筆頭ワクチンになっており、コロンボなどの都市部では今週よりシノファームの2回目接種が始まっています。
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