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70km動いた家 (エナハウス / No.5)

現在ルヌガンガ(Lunuganga)を運営するTeardrop社のホームページを見ると「ルヌガンガには9室に宿泊が可能」と書かれています。※これまで非公開であったバワの部屋が、2022年12月より『The Geoffrey Bawa Suite』として宿泊が可能となり全10室に増えました。ました。

しかし下記の記事でご紹介した部屋は計6室
ルヌガンガ(Lunuganga) 各部屋公開&ルーム解説(後編)&ルヌガンガ宿泊を満喫するポイント
(↑タイトルクリックすると該当記事にリンクします)

実はルヌガンガのルームカテゴリの中で
【No.5 Guest Suite】
【No.5 Ena’s Bedroom】
【No.5  Master Suite】
3部屋は、ルヌガンガから約400メートル離れた場所『No.5/Ena House』にあります
エナハウスの入り口と外観(写真上)
ルヌガンガからエナハウスへは、ルヌガンガのゲートハウスのトンネルの下を通ります(写真上)。
余談
ルヌガンガに行ったことがある方、母屋からシナモンヒル側を見たときに中央に緑の茂み(上記写真黄色の矢印)があったのを覚えていますか?
実はこの茂みの間には公道があるのです(写真1つ上)。
ルヌガンガの土地は一般道を挟んで2つに分かれています。しかしバワは眺望を確保するため一般道を約3メートル掘り下げて、母屋からもシナモンヒル側からも人の往来が見えないようにしました。
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エナハウス(通称No.5)は、元はスリランカを代表するバティックアーチストで、バワ建築に欠かせない存在でもある、エナ デ シルバ(Ena De Silva)とその夫オスマンド(Osmund De Silva)の住居として、1962年にコロンボに建てられました。
この自宅の設計の依頼をきっかけに、バワとエナは友人関係ならびに仕事仲間となり、バワ建築にエナのバティックが効果的に使われるようになりました。

📝エナについてや、エナの仕事については下記の記事をご参照ください。
当時のコロンボは、都市開発が進んでおり土地の区画が細分化され、田舎のように広々とした庭がある家を建てるのが難しくなっていました。
エナらが購入したコロンボの土地は約750平米の角地でした。
出来上がったこの家は外壁が4メートル以上にもなります(写真上)。スリランカ最後の都であったキャンディでみられる包囲壁を彷彿させます。
外壁を高くすることで防犯性が高まるほか、近接する住居からのプライバシーの確保や、外の喧騒を遮断する効果があります。
↑ヒンズー寺院で使用されていた扉を新規の木枠で囲み玄関扉として使用されています。
包囲壁(写真上左)の中に、スリランカの伝統家屋の瓦ぶきの家があります(写真上右&写真下)。
家屋の中央部には中庭があり、それを取り囲むように回廊が設けられています(写真上)。
当時のコロンボでは、都市の中庭というアイデアは型破りでもあり、デ シルバハウスの設計はバワにとって大きな変革をもたらしたともいわれています。
中庭の四隅には石臼がオブジェとしておかれています。コロンボに建築当時、この石臼はゾウによって運ばれました(中庭にあるプルメリヤの木も同様)。
中庭に面してリビングがあります(写真上)。リビングは中庭とさらに奥に坪庭(写真上右)があり扉はなく、開放感と採光に溢れたつくりになっています。
↑照明がついていなくてもとても明るいながら直射日光は当たらず、風が通り抜けるので、扇風機だけで十分涼しく感じます。
↑半野外のダイニングテーブル
この家の一番の特徴は、窓ガラスが一枚も使われていない※ことです。これはエナの希望によるものだといいます。(現在は宿泊用の部屋にはエアコン設置に伴いガラスがはめられています)

【コロンボからベントタへ】
オスマンドの死後、エナはコロンボを離れ故郷であるマータレーに戻り、バティックの事業を本格化させました。空き家になった家は一時期バワが国会議事堂のプロジェクト用の設計事務所として借りていました。
2009年にこの家が売却されたときに、バワ財団が買い取りベントタのルヌガンガに隣接する土地に移築しました。実に約70kmの移動です

といっても家をそのまま動かしたのではなく、すべてを解体しました。
解体にあたって、柱の向きから床の板、タイルや石の位置、中庭の木の位置に至るまでひとつひとつに番号を振りトレースをして、それらを記録化して、完全に再建できるようにしました
解体に3ヶ月、移築に6年を要し、2016年に完成しました。
↑階段もよく見ると、一枚一枚に書かれた番号を見つけることが出来ます。

【宿泊可能な部屋】

①【No.5-Master Suite】一室最大2名利用
この部屋は元はオスモンドが使っていた部屋です。この部屋はベッドルームと、ソファのあるリビングエリアとつながっています(写真下)。ベッドの壁に飾られているエナのバティックは、キャンディにあるカタラガマデーワーレより発見された旗(Mahanuwara Kataragama Devala Kodiya)を基に作られた作品です。
リビングに飾られた4枚のモノクロ写真はコロンボにあった時代のエナの家の写真です。

ベッドルームとリビングルームの片側は、屋根の垂木とラティス(格子状に組まれた木製のフェンス)がつながる出窓になっています(写真下)。
ベッドルームの右手は洗面所となっており、洗面所を挟んで左手がバスルーム、右のドアは廊下への出入り口となります(写真下)。


②【No.5-Ena’s Bedroom】一室最大2名利用
上記①のマスタースイートの隣にある部屋で、名前の通り元はエナの寝室でした(写真下)。娘のアヌラがいる時は娘の部屋で、エナはオスモンドと同じ部屋。
土台で一段高くし、そこにマットレスがおいたプラットフォームベッドとなっています(写真上)。幅が狭くとても小さな部屋ですが、この部屋の魅力はバスルームです(写真下)。
洗面台や便座の横には陶器の大皿が埋め込まれています(上記写真左)。バスタブの壁にも陶器の皿が埋め込まれています(上記写真右)。

①②いずれの部屋も2階部分にあり、木の床と白壁のコントラストが美しい部屋です。
そして、1階部分の中庭とリビングの内と外の境界のないオープンな作りと、2階の仕切られた空間ながら、はめ格子から入る光の落ち着いたプライベート空間の対比を感じさせます。

③【No.5-Guest Suite】一室最大3名利用
入口脇の1階にある部屋で、元は息子のアニルの部屋バティック染めの作業部屋だった場所です。
やや薄暗いベッドルーム(写真なし)の扉を開けると、自然光が差し込む半野外の部屋が広がります。ここには本の他に動植物の標本のレプリカが置かれています(写真下)。
反対側は屋根がくりぬかれており、自然光が差し込みます。くりぬかれている屋根の下は砂利敷きとなっており、雨が部屋に流れ込むことなくすぐに浸透される造りになっています。
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以上、この「エナハウス」も、Teardrop社では『ルヌガンガ』に含められていますので、宿泊予約時には「ルヌガンガ」、「エナハウス」のどちらに泊まりたいかを明確にしておくと良いかと思います。
上記写真は、No.5(Ena House)の模型図

リビングの2階部分にあるのがオスマンド夫妻の寝室(現在の【No.5 Ena's Bedroom】【No.5 Master Suite】)。
エントランス脇にあるのがアニルの部屋と作業場であった場所(現在の【No.5 Guest Suite】)。

「No.5(エナハウス)」はもとは個人住宅。特に【No.5 Ena’s Bedroom】No.5 Master Suite】の2部屋は隣同士なので、片方に面識のない宿泊客がいる場合は居心地の悪さを感じるかもしれません。宿泊前に他に宿泊者がいるかどうか確認しましょう。

反対にグループでの旅行の場合、エナハウス(No.5)の3室を予約して一棟丸ごとプライベート空間として利用するのも一案です。

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