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ゴールフェイスホテルに残るフィリップ殿下の愛車|1935年式スタンダード・ナインの物語

ランカフルカターワ

ゴールフェイスホテルとは?160年以上の歴史を誇るスリランカ最古級のホテル

1864年創業のコロニアルホテル

コロンボのインド洋沿いに建つゴールフェイスホテル(Galle Face Hotel)
↑現在のホテル外観。上記の写真は🔗ホテルの公式ページより転載
1864年創業のこのホテルは、元はオランダ人の別荘でしたが、4人のイギリス人起業家によってホテルへと改装されました。
↑昔のホテル外観。上記の写真は🔗ホテルの公式ページより転載

世界の著名人が宿泊した名門ホテル

160年以上の歴史を持つホテルは、多くの世界の要人や著名人が宿泊したことで知られています。

アーサー・C・クラークが滞在したホテル

SF小説の巨匠と呼ばれるアーサー・C・クラークのクラークは、1年間このホテルに滞在して3001年終局への旅(原題 3001: The Final Odyssey)」の最終章を書き上げたといいます。

ユーリイ・ガガーリンの宿泊

「地球は青かった」と名言を残した宇宙飛行士のユーリイ・ガガーリンも地球に帰還後の1961年にスリランカを訪問した際スリランカ(訪問時の国名はセイロン)を訪問した際にこのホテルに宿泊しています。

昭和天皇も宿泊した歴史あるホテル

1921年に昭和天皇も宿泊されました。
↑ホテルに飾られている昭和天皇の写真

ホテルに展示されるフィリップ殿下の愛車

1935年式スタンダード・ナインとは

多くの歴史を刻んできたこのホテルには、1台の自動車が展示されています。
この車は、ブリティッシュスタンダードモーターカンパニー(Standard Motor Company) が製造した1935年式ナイン(4気筒1052cc、サイドバルブエンジン)。※1963年に自動車生産終了

フィリップ殿下がスリランカで購入した最初の愛車

この車の最初の所有者はエディンバラ公フィリップ殿下(Prince Philip, Duke of Edinburgh)。言わずと知れた女王エリザベス2世の王配です。

1953年6月に戴冠式を終えた女王エリザベス2世は、戴冠式後の巡幸(1953年11月~1954年5月)で英領であったスリランカ(当時の国名はセイロン)を初めて訪問されました(1954年4/10~4/21)。この巡幸にはフィリップ殿下も同行されましたが、フィリップ殿下自身は女王エリザベス2世と結婚する前にスリランカを訪問したことがあり、2度目のスリランカ訪問となりました。

1939年に海軍兵学校へ進学していたフィリップ殿下は、1940年に英国海軍の士官候補生としてスリランカに駐留されていました
スリランカに駐在中のフィリップ殿下が1940年に12ポンドで購入した1935年型スタンダード・ナインこそが現在ゴールフェイスホテルに展示されている車で、フィリップ殿下にとって初めての自家用車とされています。

コロンボからトリンコマリーまで走った歴史

フィリップ殿下1940年コロンボに駐留していたイギリス海軍の戦艦ラミリーズ( HMS Ramillies)に乗艦したほか、重巡洋艦 HMS Kentやシュロップシャー (HMS Shropshire)にも乗艦していたといいます。
港湾調査を行う海軍チームを支援するために、トリンコマリー行きの命令を受けた際にスタンダードナインを購入し、コロンボからトリンコマリーまで(約260km)自ら運転して往復したと記録されています。

約14年ぶりに愛車と再会したフィリップ殿下

1954年のエリザベス2世夫妻のセイロン訪問

スリランカを離れる際にこの車は手放されましたが、1950年代初めにゴールフェイスホテルの元会長であったCyril Gardiner氏が購入しました。
1954年のセイロン公式訪問の際には、フィリップ殿下は約14年ぶりにこの車と再会しています。
(ちなみにCyril氏は、女王エリザベス2世とフィリップ殿下の訪問の際に使用するキャデラックを王室に貸し出したとのこと)

現在まで受け継がれるクラシックカー

Cyril氏の息子で現会長のSanjeev Gardiner氏がこの車を修復し、ホテルに展示しました。
ホテルの記録によると、この車の総走行距離は93,040km。修復後も走行可能な状態に保たれていますが、保険料が高額なため、現在は公道を走ることはないそうです。
↑↓ホテルの博物館エリアに展示されている車
展示車の脇には、1953年のモーター雑誌の記事や車と再会を果たしたフィリップ殿下の新聞記事、1940年の車の登記書などが掲示されています(写真上)。

まとめ

ゴールフェイスホテルは、スリランカを代表する歴史あるホテルとして知られていますが、その魅力は美しいコロニアル建築やインド洋を望むロケーションだけではありません。

ホテルには、フィリップ殿下が青年時代に愛用した1935年式スタンダード・ナインをはじめ、王室ゆかりの貴重な資料や著名人に関する展示が残されており、まるで小さな博物館のような空間となっています。

宿泊する方はもちろん、アフタヌーンティーやレストラン利用で訪れる際にも、ぜひ展示スペースに足を運んでみてください。160年以上にわたるホテルの歴史と、スリランカ近代史の一端を感じられる貴重な見どころの一つです。

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