スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿記事テーマ別一覧

当ブログは、 【現地情報】 【旅行準備】 【お土産/買い物】 【観光】 【イベント/祭り】 【ホテル情報/施設情報】 【自然/ 動物】【レシピ】【ジェフリーバワ】 【その他】 のカテゴリで投稿しています。 記事のタイトルをクリックすると該当記事にジャンプします。 【現地(スリランカ)情報】 仏教寺院の参拝の仕方 (2025年9月23日投稿記事) 公共交通機関でヤーラ国立公園に行く方法 (2025年9月13日投稿記事) 【スリランカ航空】成田-コロンボ 冬季運航スケジュールと滞在早見表 (2025年9月7日投稿記事) コロンボから世界遺産ゴールまで 列車移動の注意点 (2025年8月2日投稿記事) 空港からコロンボまで、A/C付きバス(高速道利用)がLKR290!! (2025年6月19日投稿記事) 2026年祝祭日一覧と行事について (2025年6月15日投稿記事) スリランカ&ジェフリーバワがトレンド⁉ (2025年4月3日投稿記事) スリランカ大統領選挙投票日(9月21日) (2024年9月14日投稿記事) 2025年祝祭日一覧と行事について (2024年8月3日投稿記事) スリランカの薬局で買える薬の一例とスリランカで病院にかかる場合 ( 2023年7月10日投稿記事) 観光地でのUber(Pick Me)の利用の注意とコツ ( 2023年6月1日投稿記事) バンダラナイケ国際空港(BIA)到着後の流れ ( 2022年12月29日投稿記事) [スリランカ] 破産宣言??? ウィクラマシンハ首相発言全文 ( 2022年7月8日投稿記事) スリランカのお店、訪問時間にご注意。 (2022年6月30日投稿) シャッターチャンスを逃さない 高原(紅茶)列車の旅 ( 2022年3月7日投稿記事) スリランカでドローン撮影 ( 2021年12月2日投稿記事) 本当のランプライス (2021年8月6日投稿記事) スリランカのワクチン事情 (2021年6月10日投稿記事) スリランカサッカー プレミアムリーグ開幕と日本人選手 (2021年4月19日投稿記事) デング熱注意報 (2019年12月30日投稿記事) ス リランカ大統領選挙 ( 2019年11月18日投稿記事) 空港から南部へ一直 線 (2019年11月8日投稿) スリランカのお酒事 情 ( 2019年1...

【コロンボ】デサラムハウス(De Saram House) ルーム紹介

 
ジェフリーバワ(Geoffrey Bawa)は、コロンボ市内(Colombo)だけでも60か所以上の建築物を手掛けました(バワが所属していた建築事務所が手掛けたものも含む)。
その中で現在宿泊施設となっているのが下記の3軒です。
ナンバーイレブン(Number 11):バワの住居であった場所
The Tower by Geoffrey Bawa:以前バワが設計を手掛けた夫妻の娘の家
De Saram House:バワは親交が深いデサラム一族の、音楽一家のために改築と増築を手掛けた家
(その他の、コロンボのバワ建築については『🔗コロンボ・バワスポット(前編-9か所)』『🔗コロンボ・バワスポット(後編-16か所)』をご参照ください)

❸のデサラムハウスは、『🔗ジェフリーバワとデ・サラム家』で紹介していますが、宿泊を検討している方がわかりやすいように、デサラムハウスの部分だけを再掲しました。

デサラムハウスの概要

ドゥルヴィデサラム(Druvi De Saram)は、Robert de Saramの4人の子供の1人でピアニストです。
この家は、元はドゥルヴィの両親が所有していた家と敷地でしたが、Druviが譲り受け4人家族の住居として1986年にバワに改修ならびに増築を依頼しました。
バワは、ドゥルヴィの両親が住んでいた家も含めて改築し、外壁と古いガレージの間を連結させ、そこにも部屋を造り全体に1つの家を作り上げました
この家は、中庭を中心に5つの棟からなりますが全てつながっています

このDruvi de Saram Houseは半屋外にあるリビングスペースなど内と外の境界線が曖昧なバワらしい設計となっています
一家がイギリスに移住後は約25年間にわたり賃貸に出されたり空き家となっていましたが、バワ生誕100周年記念事業の一環として、2019年4月にバワ財団がこの家の管理と修理を引き継ぎました。改修にあたっては、バワ氏の弟子である建築家のアミラデメル(Amila De Mel)が監督しました。
アミラ氏曰く「バワの天才的な才能はバラした時にはじめて実感する」とのこと。改修に当たる中で、スリランカ内戦中の輸入規制の中で、様々な場所にバワの工夫がちりばめられているとことを実感したと語っています。

見学(ガイドツアー)

事前予約が必須ですが、見学も可能です(料金: LKR 2000-外国人、LKR 1000-ローカル&居住ビザ所持者)。
予約方法はメール(admin@geoffreybawa.org)のため、日にちに余裕をもっての予約をお勧めします。
なお、ツアーでは前庭、後庭、ダイニングスペースのみの見学となり、基本的に客室や音楽室は見学ルート外となっています。

宿泊

客室は全4室です。ドゥルヴィ氏らが一時帰国時に利用することもあるとのこと。

❶ キングスイートルーム(King Suite Room)

ゲートを入って、すぐ横にある建物の2階にある部屋です。1階は後ほど紹介する音楽室です。
この建物は、元はドゥルヴィの両親が居住していた100年以上に建てられた家でした。
廊下はリビングエリアの役割も果たしています。
※上記4枚の画像は🔗Hotels.comからの転載
4つの客室の中で専有面積が一番広い部屋ですが、バワにより手を加えられた箇所は少なく、階段や室内など元からの造りはそのまま残されているとのことなので、バワの建築デザインを堪能したい方は他の3室を選択した方が良いかもしれません。
一方で、洗面所とは別のキッチンの流し台があったり、他の部屋の動線と交わらない場所にあるので、短期滞在する場合他の宿泊者とあまり顔を合わせたくない場合は、一番過ごしやすい部屋かもしれません。

❷ スタンダードクイーンルーム(Standard Queen Room)

ゲートの正面、ガレージの2階にあるこの部屋は、デサラム夫妻の末娘Radhikaの部屋でした。他の部屋とは入り口も場所も異なる、独立した造りになっています。
この部屋の手前は、扉のないオープンリビングになっています(写真下)。

この部屋は全4室の中で一番狭い部屋ですが、オープンリビングが占有しやすい時間帯があります。夜や豪雨の時は簾が下ろされます(写真下)。
オープンリビングは宿泊者の共有部分ですが、簾を下ろすと個室のようになり、すぐ脇にあるこの部屋の利用者が使いやすくなります。

❸ デラックスキングルーム(Deluxe King Room)

オープンリビングの向かいに2連続きであるのがデラックスキングルームデラックススイートルームです。
ピンク色にマンゴーイエローのラインが特徴のこの壁色は、ドゥルヴィがイタリアトスカーナ州の建築を好んでいたことにインスピレーションを得たものだといいます。
デラックスキングルームは、DruviとSharmini夫妻のマスターベッドルームとして建てられました。
部屋はメゾネットになっており、中2階は収納とワークスペースとなっています。
ベッドの両脇に飾られているタペストリーとソファに置かれたクッションはは、2021年に🔗ユネスコ無形文化遺産に登録されたドゥンバラ織の職人であるソーマワンサ氏とベアフットの🔗ドゥンバラコレクションの物です。
メゾネット部分のアンティークの極彩色の柱(写真下)
バスルームのシャワーブース上には明かり取りが多く使われており、自然光の美しいつくりになっています(写真下)
シャワーブースは、細長く歪な形をしています(写真上下)。これは家の敷地の境界線に沿って建てられているからとのこと。

❹ Deluxe Suite Room(デラックススイートルーム)

この部屋はデサラム夫妻の長女Mandhiraの部屋だった場所です。
デサラム夫妻の部屋の隣にあり、メゾネットタイプの部屋の作りはデサラム夫妻の部屋とほぼ同じですが、ベッドの向きや窓の位置が異なります。こちらの部屋は出窓が深くとられソファの役割も果たしています。
メゾネット部分には椅子のコレクションが置かれています(写真下)。

洗面所(写真下)
---------------------------------
以上が全4室の客室です。
ここからは既に紹介したオープンリビング以外の共有部分を紹介します。

ダイニングルーム

Standard Queen RoomとDeluxe Suite/Deluxe King Roomの間にあるのがリビングルームの入り口。
宿泊者が朝食をとるのがこのダイニングルーム。部屋の長さに合わせた長いテーブルが置かれています。中央に飾られているのはラキセナナヤケのフクロウの絵。
テーブルの片側は扉はなくオープンとなっています(写真下)。小さな中庭にはフランジパニとオレンジジャスミンの木が植えられており、ピンク色の柱と壁がアクセントとなっています。
もう片側には長さに沿って連なる開閉式の扉となっており、扉を開け放つと池を見下ろすことができます(写真下)。
実はこの開放感に溢れるオープンダイニングスペースの設計、Druviの妻のSharminiは気に入らずバワに異を唱えたといいます。バワはダイニングルームを閉じてしまうと単なる廊下になってしまうと主張し、主張を証明するために仮設の壁を作ってSharminiに見せたといいます。仮設の壁を見てSharminiはバワのオープンダイニングスペース案を支持したといいます。

リビング&音楽室

Druviのグランドピアノ(ヤマハ製)がおかれた音楽室兼リビングルーム
採光の取り入れ方が特徴的な窓(写真下)
デサラム家が所有していたスリランカの仮面コレクションの一部が展示されています(写真下)。残りはロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に所蔵されているとのこと。

デサラム邸の修復の一環として、バワ財団はバワの美術コレクションとデ・サラム家の美術コレクションの保存と展示も行いました。これらの作品には20世紀のスリランカ美術の発展の原動力となった🔗美術家集団43グループの作品もあり、スリランカの美術史を語る上でも貴重な作品が展示されています。
※上記1枚の画像は🔗Hotels.comからの転載
上記に飾られた6枚の絵は、左上からデサラム家の先祖(Christo el Henricus de Saram/1755~1841年)の肖像画、その下はバワが所蔵していた『Boy with Bull (Richard Gabriel作)』from the Geoffrey Bawa collection)、その隣の油彩画は『Family on Beach(Ivan Peries作)』、中央の大きな絵はDruviの叔父にあたるJustin Deraniyagala作の『Fruit Seller』右端も同じくJustin Deraniyagala作の『Musician』となります。
音楽室のみならず、各客室や廊下など多くの絵画が飾られています。

この家の改装/増築をきっかけに、デサラム夫妻とバワは友情を深め、夜になるとバワはこの家に立ち寄り、夫妻とお酒や夕食を共にしたといいます。しかし、バワは「Fruit Seller」の絵があまり好きではなく、リビングでくつろぐときは必ずこの絵が見えない位置に座ったというエピソードが残っています。
📚お勧めのバワ本

コメント

このブログの人気の投稿

スリランカの紙幣について

 現在スリランカの紙幣は6種の金種が発行されています。 発行額は 20,50,100,500,1000,5000スリランカルピー です。 ※参考:  1スリランカルピーは約0.6円( 2019年9/21現在) 2025年8月追記) スリランカ中央銀行(The Central Bank of Sri Lanka -CBSL)の創立75周年を記念して、 8/29に2000札が発行 されました (⇩下記はThe Central Bank of Sri Lanka のプレスリリースより転載)。 現在のデザインは2010年に発行されたもので、11代目のデザインとなります。 デザインのテーマは 「スリランカの開発・繁栄とスリランカのダンサー」 紙幣の表面中央には港やダム、ビルなどスリランカの開発を象徴する建造物が描かれています。 <紙幣に描かれている建造物> 20ルピー: コロンボ港の現在(左中央)と昔(右上) ( 2020, 6/9追記 ) コロンボ港の開発には、日本の政府開発援助(ODA)がかかわっています。 事業名をクリックするとJICAの『ODA見える化サイト』ページにリンクします) 🔗 コロンボ港改善事業 ; コロンボ港は、立地条件や自然条件などに恵まれ、古くから国際海上輸送において大きな役割を果たしてきました。日本は1980年以降有償資金協力を通じて、同港の貨物取扱能力の拡張に貢献してきましたが、近年予想を上回る貨物取扱需要の伸びに伴って貨物取扱能力の不足が顕在化し、深刻化していました。この協力(第1~2期)では、コロンボ港の既存埠頭(北埠頭、クイーンエリザベス埠頭)の開発および北航路の浚渫などを支援し、貨物取扱量の増加、船舶待ち時間の削減ならびに港湾の利便性・安全性確保に貢献し、外貨の獲得に寄与しました(『ODA見える化サイト』より転用)。 50ルピー :マナンピティヤに作られた鉄橋と橋(右下)と以前の橋(左上) ( 2020, 6/9追記 ) マナンピティヤ新幹線道路橋梁建設には、日本の政府開発援助(ODA)がかかわっています。事業名をクリックするとJICAの『ODA見える化サイト』ページにリンクします) 🔗 マナンピティヤ新幹線道路橋梁建設計画 ; スリランカ西岸に位置す...

[スリランカ] 2025年祝祭日一覧と行事について

  2025年10/4追記)10/15より渡航前のETA申請が必須となります。 『🔗ETA(電子渡航認証)の渡航前取得が義務化 』 2025年6月追記) 2026年のスリランカの祝祭日については⇒『 🔗2026年祝祭日一覧と行事について 』 2025年のスリランカの祝祭日 が7/31付けの官報( Public and Bank Holidays for the year 2025 )で発表されました。 2025年は、 1月と5月に土日と合わせて 4 連休 、 4月と8月と10月は土日と合わせて 3 連休 があります (おそらく4月も3連休から4連休に変更になりそうです)。 スリランカの祝日は 仏教、ヒンズー教、イスラム教、キリスト教、4つの宗教が関連 しています。 さらに スリランカは毎月満月の日が祝日 となります。これは ポヤデー(Poya Day) と呼ばれる仏教由来の祝日で、月に一度満月の日は経済活動(仕事)や飲酒や肉食を絶ち、寺院に参拝し敬虔の念を深める目的があります。 下記の祝日には3つのマークを付けました。 いくつかの祝日は、民間企業では休日ではありません 。 ほぼ全部 Public Holiday と Bank Holiday に該当 しますが、 Mercantile Holiday(商業の休日)はマークがついている祝日のみ (お店のオーナーまたは経営者の宗教によっても休みが異なります)。 ◆ Public Holiday:一般の祝日(公的機関や学校などが休み) ◆ Bank Holiday:銀行の休日 ● Mercantile Holiday:民間企業/商業の祝日(国全体の休日/国民の休日) 1月  📝 1/11-14は4連休‼ ※ スリランカの正月(正式には 「シンハラ・タミルの正月」)は4月 で、 1/1は祝日ではありません が、 仕事始め の意味があるので、会社などでは各家庭から持ち寄ったお祝い菓子やミルクライスで新年を祝います。 13日(月) : ドゥルトゥ ポヤデー(満月日) ◆ ◆ ● ※ スリランカ各地で行われるペラヘラで、ある程度規模の大きなものが、 コロンボ郊外ケラニヤで2日間に渡り行われる「ドゥルトゥペラヘラ」 。毎年1月のドゥルトゥ月の満月日の前夜を最終夜に3日間にわたり開催されます(寺院周辺も練り歩くペラヘラは ...

サリー(オサリヤ)の魅力と、着るときのポイント(注意点)

2022年9月追記) スリランカでは男性が着用するサラマ(サロン)の女性におすすめの着方について記事にしました→ 『🔗 女性にもおすすめスリランカのサラマ (サロンSarong) 』 (←タイトルをクリックすると該当記事にリンクします) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー サリー(Saree/Sari) は、スリランカを含むインド、ネパール、バングラデシュなど南アジアで着用されている女性の民族衣装の一つです。 共布で作ったブラウスに 5メートル以上の長い布を巻き付けて着用します 。布の 巻き付け方によって様々な着こなし をすることができるほか、どんな体型でも着ることができます。 サリーの素材は コットン(綿) や 化繊 、 シルクな どが多く、光沢のあるものや図柄やパターンが印刷されたもの、染色されたもの、手織りのものなど サリーの種類は 千差万別 です。 📝 サリーを購入するなら⇒ 『 Amazon/サリー一覧 』 スリランカでは大きく分けて2種類の着方 がされています 。 下の写真が多くの方がイメージするインド式のサリーの着方かと思います。 サリーを着用する国の大半はこの着方がベースになっているかと思います。 こちら⇩は上のサリーをアレンジしたもの。タックを止めずに着流したものです。パーティ―など宴席で多く見られる着方です。 下の写真⇩ は上下2部に分けるように腰回りに襞を作っています。 これはスリランカならではの着方 です 。 スリランカでは、多くの国で着られる左二つのインド式の着方は 「 サリー または インディアンサリー 」 と呼ばれています。一番右のスリランカ独自の着方は 「 オサリヤ または キャンディアンサリー 」 と呼ばれています。 下記の布の場合、端にある 大きな絵柄がインド式サリーとして着た場合は後ろ(横)に垂らすタレ に来るように着つけます。 オサリヤ(キャンディアン)として着た場合は正面などスカート部分に大きな絵柄 が来るように着つけます。 どの着方でも、共布で作った ブラウス(へッタ) をきて、サリー用の アンダースカート に 1枚の布 を巻き付けて着ています(↓)。 補足) アンダースカート (サリーの下に履く、着物でいうところの裾除け)は 通常サリーの色に合わせて同系色を選びます (通常青色のサリーの場合は、...