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ジェフリーバワ(Geoffrey Bawa)は、コロンボ市内(Colombo)だけでも60か所以上※の建築物を手掛けました(※バワが所属していた建築事務所が手掛けたものも含む)。
その中で現在宿泊施設となっているのが下記の3軒です。
❶ナンバーイレブン(Number 11):バワの住居であった場所
❷The Tower by Geoffrey Bawa:以前バワが設計を手掛けた夫妻の娘の家
❸De Saram House:バワは親交が深いデサラム一族の、音楽一家のために改築と増築を手掛けた家
(その他の、コロンボのバワ建築については『🔗コロンボ・バワスポット(前編-9か所)』『🔗コロンボ・バワスポット(後編-16か所)』をご参照ください)
❸のデサラムハウスは、『🔗ジェフリーバワとデ・サラム家』で紹介していますが、宿泊を検討している方がわかりやすいように、デサラムハウスの部分だけを再掲しました。
デサラムハウスの概要
ドゥルヴィデサラム(Druvi De Saram)は、Robert de Saramの4人の子供の1人でピアニストです。
この家は、元はドゥルヴィの両親が所有していた家と敷地でしたが、Druviが譲り受け4人家族の住居として1986年にバワに改修ならびに増築を依頼しました。
バワは、ドゥルヴィの両親が住んでいた家も含めて改築し、外壁と古いガレージの間を連結させ、そこにも部屋を造り全体に1つの家を作り上げました。
この家は、中庭を中心に5つの棟からなりますが全てつながっています。

このDruvi de Saram Houseは半屋外にあるリビングスペースなど内と外の境界線が曖昧なバワらしい設計となっています。
一家がイギリスに移住後は約25年間にわたり賃貸に出されたり空き家となっていましたが、バワ生誕100周年記念事業の一環として、2019年4月にバワ財団がこの家の管理と修理を引き継ぎました。改修にあたっては、バワ氏の弟子である建築家のアミラデメル(Amila De Mel)が監督しました。
アミラ氏曰く「バワの天才的な才能はバラした時にはじめて実感する」とのこと。改修に当たる中で、スリランカ内戦中の輸入規制の中で、様々な場所にバワの工夫がちりばめられているとことを実感したと語っています。
見学(ガイドツアー)
事前予約が必須ですが、見学も可能です(料金: LKR 2000-外国人、LKR 1000-ローカル&居住ビザ所持者)。
予約方法はメール(admin@geoffreybawa.org)のため、日にちに余裕をもっての予約をお勧めします。
なお、ツアーでは前庭、後庭、ダイニングスペースのみの見学となり、基本的に客室や音楽室は見学ルート外となっています。
宿泊
客室は全4室です。ドゥルヴィ氏らが一時帰国時に利用することもあるとのこと。
❶ キングスイートルーム(King Suite Room)
ゲートを入って、すぐ横にある建物の2階にある部屋です。1階は後ほど紹介する音楽室です。
この建物は、元はドゥルヴィの両親が居住していた100年以上に建てられた家でした。
廊下はリビングエリアの役割も果たしています。

※上記4枚の画像は🔗Hotels.comからの転載

4つの客室の中で専有面積が一番広い部屋ですが、バワにより手を加えられた箇所は少なく、階段や室内など元からの造りはそのまま残されているとのことなので、バワの建築デザインを堪能したい方は他の3室を選択した方が良いかもしれません。
一方で、洗面所とは別のキッチンの流し台があったり、他の部屋の動線と交わらない場所にあるので、短期滞在する場合や他の宿泊者とあまり顔を合わせたくない場合は、一番過ごしやすい部屋かもしれません。
❷ スタンダードクイーンルーム(Standard Queen Room)
ゲートの正面、ガレージの2階にあるこの部屋は、デサラム夫妻の末娘Radhikaの部屋でした。他の部屋とは入り口も場所も異なる、独立した造りになっています。
この部屋の手前は、扉のないオープンリビングになっています(写真下)。

この部屋は全4室の中で一番狭い部屋ですが、オープンリビングが占有しやすい時間帯があります。夜や豪雨の時は簾が下ろされます(写真下)。
この部屋は全4室の中で一番狭い部屋ですが、オープンリビングが占有しやすい時間帯があります。夜や豪雨の時は簾が下ろされます(写真下)。
オープンリビングは宿泊者の共有部分ですが、簾を下ろすと個室のようになり、すぐ脇にあるこの部屋の利用者が使いやすくなります。
❸ デラックスキングルーム(Deluxe King Room)
オープンリビングの向かいに2連続きであるのがデラックスキングルームとデラックススイートルームです。
ピンク色にマンゴーイエローのラインが特徴のこの壁色は、ドゥルヴィがイタリアトスカーナ州の建築を好んでいたことにインスピレーションを得たものだといいます。
デラックスキングルームは、DruviとSharmini夫妻のマスターベッドルームとして建てられました。部屋はメゾネットになっており、中2階は収納とワークスペースとなっています。
ベッドの両脇に飾られているタペストリーとソファに置かれたクッションはは、2021年に🔗ユネスコ無形文化遺産に登録されたドゥンバラ織の職人であるソーマワンサ氏とベアフットの🔗ドゥンバラコレクションの物です。
メゾネット部分のアンティークの極彩色の柱(写真下)
バスルームのシャワーブース上には明かり取りが多く使われており、自然光の美しいつくりになっています(写真下)シャワーブースは、細長く歪な形をしています(写真上下)。これは家の敷地の境界線に沿って建てられているからとのこと。

❹ Deluxe Suite Room(デラックススイートルーム)
この部屋はデサラム夫妻の長女Mandhiraの部屋だった場所です。
デサラム夫妻の部屋の隣にあり、メゾネットタイプの部屋の作りはデサラム夫妻の部屋とほぼ同じですが、ベッドの向きや窓の位置が異なります。こちらの部屋は出窓が深くとられソファの役割も果たしています。
メゾネット部分には椅子のコレクションが置かれています(写真下)。
洗面所(写真下)
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以上が全4室の客室です。ここからは既に紹介したオープンリビング以外の共有部分を紹介します。
ダイニングルーム
Standard Queen RoomとDeluxe Suite/Deluxe King Roomの間にあるのがリビングルームの入り口。
宿泊者が朝食をとるのがこのダイニングルーム。部屋の長さに合わせた長いテーブルが置かれています。中央に飾られているのはラキセナナヤケのフクロウの絵。
テーブルの片側は扉はなくオープンとなっています(写真下)。小さな中庭にはフランジパニとオレンジジャスミンの木が植えられており、ピンク色の柱と壁がアクセントとなっています。

デサラム邸の修復の一環として、バワ財団はバワの美術コレクションとデ・サラム家の美術コレクションの保存と展示も行いました。これらの作品には20世紀のスリランカ美術の発展の原動力となった🔗美術家集団43グループの作品もあり、スリランカの美術史を語る上でも貴重な作品が展示されています。
もう片側には長さに沿って連なる開閉式の扉となっており、扉を開け放つと池を見下ろすことができます(写真下)。
実はこの開放感に溢れるオープンダイニングスペースの設計、Druviの妻のSharminiは気に入らずバワに異を唱えたといいます。バワはダイニングルームを閉じてしまうと単なる廊下になってしまうと主張し、主張を証明するために仮設の壁を作ってSharminiに見せたといいます。仮設の壁を見てSharminiはバワのオープンダイニングスペース案を支持したといいます。
リビング&音楽室
Druviのグランドピアノ(ヤマハ製)がおかれた音楽室兼リビングルーム。
採光の取り入れ方が特徴的な窓(写真下)
デサラム家が所有していたスリランカの仮面コレクションの一部※が展示されています(写真下)。※残りはロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館に所蔵されているとのこと。デサラム邸の修復の一環として、バワ財団はバワの美術コレクションとデ・サラム家の美術コレクションの保存と展示も行いました。これらの作品には20世紀のスリランカ美術の発展の原動力となった🔗美術家集団43グループの作品もあり、スリランカの美術史を語る上でも貴重な作品が展示されています。
※上記1枚の画像は🔗Hotels.comからの転載
上記に飾られた6枚の絵は、左上からデサラム家の先祖(Christo el Henricus de Saram/1755~1841年)の肖像画、その下はバワが所蔵していた『Boy with Bull (Richard Gabriel作)』from the Geoffrey Bawa collection)、その隣の油彩画は『Family on Beach(Ivan Peries作)』、中央の大きな絵はDruviの叔父にあたるJustin Deraniyagala作の『Fruit Seller』右端も同じくJustin Deraniyagala作の『Musician』となります。
音楽室のみならず、各客室や廊下など多くの絵画が飾られています。
この家の改装/増築をきっかけに、デサラム夫妻とバワは友情を深め、夜になるとバワはこの家に立ち寄り、夫妻とお酒や夕食を共にしたといいます。しかし、バワは「Fruit Seller」の絵があまり好きではなく、リビングでくつろぐときは必ずこの絵が見えない位置に座ったというエピソードが残っています。
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