スリランカを代表する野生動物観察スポット、ヤーラ国立公園では、2026年9月14日から10月15日まで、Block 1とBlock 2が一時閉鎖されます。
しかし、閉鎖されるのはヤーラ国立公園全体ではありません。Block 5では引き続きサファリを楽しむことができます。
ただし、普段ほとんどの訪問者がサファリをするBlock 1・2と、Block 5では、アクセスするゲートやサファリに便利な宿泊エリアが異なります。
この記事では、2026年のヤーラ国立公園の閉鎖情報と、閉鎖期間中にヤーラを訪れる場合の注意点について紹介します。
2026年、ヤーラ国立公園Block 1・2が閉鎖
スリランカ野生生物保全局(Department of Wildlife Conservation)は、2026年9月14日から10月15日まで、ヤーラ国立公園のBlock 1とBlock 2を一時閉鎖すると発表しました。
今回の一時閉鎖は、現在の乾燥した気候と干ばつ状況を受けたものです。
ヤーラ国立公園では、乾期の動植物への負担を軽減するため、以前から9月~10月の一定期間閉鎖されることがありました。しかし、近年は乾期でも水場が確保されていることなどから、2023年から2025年にかけては閉鎖されていませんでした。
ヤーラ国立公園はすべて閉鎖されるわけではない
「ヤーラ国立公園が閉鎖」と聞くと、公園全体に入園できなくなると思うかもしれません。
しかし、閉鎖されるのはBlock 1とBlock 2で、ヤーラ国立公園のすべてではありません。
ヤーラ国立公園はブロックが5つに分かれており、今回の閉鎖期間中もBlock 5は入園が可能で、ジープサファリを楽しむことができます。なお、Block 4は通常も一般には開放されていません。
そのため、9月14日から10月15日の期間もヤーラ国立公園に行くことが出来ます。
ただし、ここで注意したいのがアクセスゲートと宿泊場所です。
Block 5への入口はGalgeエントランス
ヤーラ国立公園には複数のアクセスゲートがあります。
普段、多くの旅行者が利用しているのは、Block 1・2にアクセスできるPalatupanaエントランスです。
一方、今回の閉鎖期間にBlock 5でサファリをする場合の入場ゲートは、Galgeエントランスとなります。
Galgeエントランスは、カタラガマ(Kataragama)からさらに北へ向かった場所にあります。
そのため、Block 1・2が閉鎖されている期間は、普段ヤーラを訪れるときとは宿泊場所を変えたほうが便利です。
TissamaharamaよりKataragamaに泊まるほうが便利
ティッサマハーラーマ(Tissamaharama)は、ヤーラ国立公園の玄関口として知られ、多くの宿泊施設が集まるエリアです。
ティッサマハーラーマに滞在すれば、ヤーラ国立公園だけでなく、冬季の渡り鳥の飛来地として知られるブンダラ(Bundala)国立公園まで約30分、ルヌガンウェヘラ(Lunugamvehera)国立公園まで約1時間、ウダワラウェ(Udawalawe)国立公園まで約1時間半と、周辺の4つの国立公園を訪れることができます。
そのため、ヤーラ周辺を拠点に複数の国立公園を巡る場合には、ティッサマハーラーマは非常に便利な宿泊地です。
しかし、Block 5へのアクセスに利用するGalgeエントランスは、カタラガマからさらに北へ約18km、ティッサマハーラーマからは約38kmの場所にあります。
そのため、2026年9月14日から10月15日のヤーラ国立公園のBlock 1・2が閉鎖されている期間にヤーラ国立公園(Block 5)だけに行く場合は、カタラガマ(Kataragama)を宿泊拠点にするほうが便利です。
もちろん、ティッサマハーラーマに宿泊してGalgeエントランスへ向かうこともできます。ただし、通常のヤーラサファリよりも移動距離が長くなるため、宿泊場所を選ぶ際にはサファリのアクセスも考慮することをおすすめします。
9月14日~10月15日の期間に高速バスでヤーラ国立公園へ行く場合
以前、高速バスでヤーラ国立公園へ行く方法を記事にしましたが、カタラガマエリアのホテルに宿泊する場合は、ホテルの場所にもよりますが、バスの終点であるカタラガマで降りると便利です。
また、到着後そのままヤーラ国立公園のBlock 3・5でサファリをする場合は、あらかじめサファリジープを予約しておき、カタラガマのバススタンドでサファリジープのドライバーと待ち合わせる方法もあります。
Palatupana側のホテルに泊まる場合は移動時間に注意
ヤーラ国立公園のPalatupanaエントランス(Block1,2にアクセス)を利用する際に便利な宿泊先として、Jetwing Yala、Cinnamon Wild Yala、Uga Chena Huts、Wild Coast Tented Lodge、Hilton Yala Resortなど、ラグジュアリークラスのホテルがあります。
これらのホテルは、通常のヤーラサファリでは、Palatupanaエントランスまで15分前後と便利な立地にあります。
しかし、Block 1・2が閉鎖されている期間にBlock 3・5へサファリに行く場合は、Palatupana側からGalgeエントランスまではかなりの遠回りとなります。
そのため、今回の閉鎖期間にBlock 3・5でのサファリを目的としてヤーラを訪れるのであれば、Palatupana側のホテルは宿泊先としてはおすすめしません。
なお、ヤーラ国立公園でのサファリを予定しておらず、ホテルステイそのものを楽しむことが目的であれば、これらのホテルに宿泊しても問題ありません。
ヒョウを見るならBlock 5
Block 5は、ヒョウの遭遇率が高いことで知られています。一方で、他のエリアに比べて範囲が狭いため、同じ場所を何度も回るようなこともあります。そのため、ヒョウをはじめとする動物に出会えなかった場合は、「せっかくBlock 5まで来たのに……」と、少し残念に感じるかもしれません。
ヤーラ閉鎖期間に、南部でゾウを見るならUdawalawe National Park
ヤーラ国立公園を訪れる目的が、特に野生のゾウを見ることであれば、Block 1・2の閉鎖期間にはウダワラワ国立公園(Udawalawe National Park)も有力な選択肢です。
ウダワラワ国立公園は、スリランカでも特に野生のゾウを安定して観察しやすい国立公園として知られています。スリランカ政府観光局も、年間を通して野生のゾウを観察できる場所として紹介しています。
ティッサマハーラーマからは車で約1時間半、約80kmの距離にあるため、ヤーラ周辺に滞在しながらウダワラワ国立公園へ足を延ばすことも可能です。
特に乾期は、貯水池や残された水場の周辺にゾウが集まりやすくなるため、サファリでの観察に適した時期です。
Udawalaweは野生のゾウを観察しやすい
ウダワラワ国立公園の大きな魅力は、開けた草原や貯水池周辺で野生のゾウを比較的安定して観察できることです。
ヤーラ国立公園ではゾウ以外にもヒョウやナマケグマ、ワニなど、さまざまな野生動物を見ることができます。一方、ゾウを最優先するのであれば、ウダワラワ国立公園は非常におすすめしやすい場所です。
「ヤーラが閉鎖されているから仕方なく行く」というより、ゾウを目的とするなら、もともとスリランカ南部で有力なサファリ先のひとつと考えてよいでしょう。
Elephant Transit Homeでは保護された子ゾウを見学できる
ウダワラワ国立公園の近くには、Elephant Transit Homeがあります。
ここは、母ゾウを失ったり、何らかの理由で保護された野生の子ゾウを受け入れ、将来的な野生復帰を目指して飼育・リハビリテーションを行っている施設です。
子ゾウには成長段階に応じてミルクが与えられ、決められた時間には授乳の様子を見学することもできます。
ただし、Elephant Transit Homeは動物園や一般的な動物保護施設とは目的が異なり、最終的に野生へ戻すことを目的とした施設です。子ゾウはミルクだけでなく、草や葉を食べたり、水を探したり、身を守ったりするための訓練も受け、成長すると自然環境へ戻されます。
そのため、「飼育されているゾウを見る場所」というより、野生復帰を目指す取り組みを知る場所として訪れるとよいでしょう。
9月にゾウを見るならMinneriya・Kaudullaがおすすめ
ヒョウやヤーラ国立公園にこだわらず、ジープサファリそのものを楽しみたいのであれば、ミンネリヤ国立公園(Minneriya National Park)やカウドゥッラ国立公園(Kaudulla National Park)も候補に入れてみてください。
ヤーラ国立公園の閉鎖期間にあたる9月は、ミンネリヤ・カウドゥッラ周辺でゾウを観察するのに適した時期です。
また、これらの国立公園は、シーギリヤやポロンナルワなどの世界遺産からもアクセスしやすいため、世界遺産観光と組み合わせてスケジュールを組みやすいのも魅力です。
エレファント・ギャザリングのシーズン
特に7~10月頃は、乾期に水が引いた跡に芽吹く草を求めて多数のゾウが集まることで知られる、「エレファント・ギャザリング(Elephant Gathering)」のシーズンです。
なかでも9月は、多くのゾウを観察できる可能性がある時期のひとつです。
ただし、ゾウが集まる場所や頭数は、その年の降雨量や貯水池の水位、周辺の水場の状況、ゾウの移動状況などによって変わります。
そのため、ミンネリヤとカウドゥッラのどちらでサファリをするかは、現地で手配するジープサプライヤーに委ねるがおすすめです。
シーギリヤやポロンナルワを観光する予定がある方なら、文化遺産観光とゾウのサファリを組み合わせられるという点でも、このエリアは非常に便利です。
エレファント・ギャザリングについて詳しく知りたい方は、以前の記事で詳しく紹介していますので、そちらも参考にしてください。
🔗エレファントギャザリングとは?スリランカで100頭以上の野生ゾウが集まるシーズン到来
ヤーラ国立公園が閉鎖される期間、どこへ行くべき?
2026年9月14日から10月15日のヤーラ国立公園Block 1・2閉鎖期間にスリランカを旅行する場合、目的によって訪問先を選ぶのがおすすめです。
ヒョウなどヤーラならではの野生動物を狙いたい場合は、Block5でのサファリを検討できます。ただし、普段のBlock 1・2とはアクセス方法が異なるため、宿泊場所にも注意が必要です。
そして、シーギリヤやポロンナルワと組み合わせてゾウを見たい場合は、ミンネリヤ国立公園やカウドゥッラ国立公園がおすすめです。
一方、どうしてもヤーラのBlock 1・2でサファリをしたい場合は、閉鎖期間を避けて旅行日程を組むのが確実です。
ヤーラ国立公園は、スリランカを代表する野生動物観察スポットのひとつです。今回の閉鎖情報だけを見ると残念に感じますが、スリランカにはヤーラ以外にも魅力的なサファリスポットがあります。
旅行の目的に合わせて訪問先を選び、ぜひスリランカの野生動物を楽しんでみてください。
📝国立公園関連記事
🔗スリランカ最大のウィルパット国立公園とは?ヒョウやナマケグマが生息する野生動物の楽園と歴史遺産
🔗スリランカ国立公園の料金はいくら?入園料・サービスチャージ・VATを詳しく解説







ヤーラ国立公園の一部が干ばつのため閉鎖されるとのこと。やはり地球温暖化の影響でしょうか。ゾウたち生き物たちにとっても悲しい出来事です。
返信削除ランカフル カターワのブログを楽しみにしています。スリランカの様々な出来事や文化、歴史などもわかり最高です。特に現地のことを深く知っている人でしかわからないことが多く掲載されており、旅行計画を立てるのには本当に役に立ちます。ありがとうございます。
ヤーラ国立公園では、乾季の水不足が深刻になる9月~10月の一時閉鎖は、少なくとも15年以上前から定期的に行われてきたものです。ただ、近年は野生生物保全局による人工的な水場の造成や給水なども行われ、閉鎖が見送られた年が続いていました。
削除今年は干ばつに加えて来園者も急増していますので、動植物への負担を軽減し、野生生物を保護するという意味での閉鎖なのかもしれません。地球温暖化との関係については一概には言えませんが、近年の気候の変化も気になるところですね。