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※本来はタミルでもヒンズー教タミル
このシンハラ・タミルの正月は太陽の黄道12宮の動きを基準としたヒンズー暦に基づくものです。このヒンズー暦に従って、太陽が双魚宮から白羊宮に入る日が新年となるため、13日か14日とその年によって日にちが若干異なります。
新年の時刻やそれぞれに適した時間はホロスコープ(占星術)によってはじき出された今年の時間は下記のとおりです。簡単な説明とともにご紹介します。
なお下で紹介するのはシンハラ正月ですので、タミル式の場合異なる部分がございます。
○新年:4月14日 午後2時09分
新年の始まりとなります。多くの家庭でこの時間に爆竹が鳴らされ新年を祝います。
○かまど(台所)の使い初め:4月14日 午後2時42分
かまどに火をつける時間です。 一番初めに新品の素焼きの器にココナツミルクを入れて沸騰させます。噴きこぼれ方でその年の運勢を見ます。ミルクの沸騰(ミルクがあふれ出る)様子は豊穣を表しているといわれているため、勢いよくきれいに噴きこぼれると幸先が良いとされます。 このココナツミルクを使って、新年最初に作る料理はキリバット(ご飯をココナツミルクで炊いたもの)です。
○新年の儀式:4月14日 午後3時54分
新年の最初の食事となります。たいてい母親(もしくは家長)が皆にキリバットを食べさせる(結婚式のケーキバイトをご想像ください)ところから始まり、ブラッドの葉にお金を包んだものを渡しあいます。このブラッドは日本ではキンマと呼ばれるつる性の植物で、ハート形の光沢のある葉が特徴です。豊かさや繁栄の象徴とされており、スリランカでは慶事に欠かせないものです(木の葉に灰やプワックという実を混ぜ噛みタバコとしても嗜好されています)。
次に、目上の方(母親や父親)にぬかずいて挨拶をしたり、家族同士で新年の挨拶をしあいます。 その次は、それぞれの本業に関連のある動作をします。例えば学生ならば教科書を開いたり、仕事をしている人は仕事関連のものを動かす(パソコンやミシン掛け)などをして、仕事や学業が順調に行く事を祈願します。
訂正: 誤)Moon 正)Mung |
○プンニャカーラヤ:4月14日 午前7時45分~午前8時33分
聞きなれない言葉だと思いますが、プンニャカーラヤは英語で言えばInauspicious Time。不吉な時間帯と言えばよいでしょうか。 この時間の間に何かを生産する行為(仕事=利益を生産、料理=食を生産など)するのはよくないといわれています。この時間帯の前までに仕事や料理を済ませかまどの火を消さなければなりません。そして、 この時間帯は静かに家で過ごしたり、寺院に出向いたりして過ごします。
他にも頭にオイルを塗る儀式(4月17日午前7時40分)や仕事始め(4月18日午前4時52分)などがありますが、ここまでやる家庭は少なくなっています。特に会社勤めの人は、ここまで休んではいられないのが現実です。
余談<新年(ほか慶事)のお菓子の簡単作り方紹介>
アースミ:米粉にココナツミルクとオクラのしぼり汁を混ぜ液状にしたものを、5本の指を使って放射線状に揚げ、暖かいうちに二つに折り半円状にしたものにアイシングしたもの。このお菓子に関しては、家で作らず購入する人が多いです。
コキス:コキス型(仏教の法輪や蝶などが代表的な型)を米粉に卵を加えてココナツミルクで溶いた生地に浸し、そのまま熱した油に浸して揚げたもの。
コンデキャウン:米粉、小麦粉、キトルヤシの蜜、挽いたカルダモンを加えて作った生地を熱した油の中央に少しづつ注ぎ込みボール状の形にしていきます(最近は型もあり)。
熱されて中央が盛り上がった様子が髪の毛をお団子状にしたものに見えることからコンデ(シンハラ語で髪)キャウンといいます。
ムーンキャウン:米粉とムング豆(緑豆)粉、挽いたカルダモンに砂糖と水を加えて煮てつくった餡を紡錘形に形を整え、小麦粉と米粉を混ぜてターメリックで色を付けた生地に浸けて揚げたもの。
ドドル:米粉とキトル蜜糖(粉状にしたもの)、ココナツミルクを混ぜたものを鍋にかけ煮詰めたものを型に流し固めたもの
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昨年の投稿記事でも、新年の食卓や行事について簡単に解説しています。ご興味のある方は下記タイトルをクリックしてください(該当記事にジャンプします)。
スリランカのお正月(2018年4月11日投稿)
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